北米がメインマーケットである「ハイラインダー」がベース
「ハイランダー」の現行モデルは、2019年11月に登場した4代目で、RAV4よりもひと回り大きな3列シートのSUVだ。北米では、ガソリンモデルのベーシックグレードが3万4600ドル(約371万円)、ハイブリッド車は3万8200ドル(約409万円)で販売されている。
RAV4のボディサイズが、全長4600×全幅1855×全高1685mm、ハリアーは4740×1855×1660mm、北米向けハイランダーは、全長4950×全幅1930×全高1730と、見事なボディサイズをしている。ランドクルーザー(全長4950×全幅1980×全高1870mm※日本仕様)よりは、やや小さい。
ハイランダーは、ハリアー、RAV4と共通のGA-Kプラットフォームを採用している。日本人の繊細な感覚に合わせた「ハリアー」、オンでもオフでも走行できるオールラウンダーな「RAV4」、北米市場での用途に特化し、大人数でハイウェイをつかって長距離移動をするようなシーンに合わせた「ハイランダー」。
このように、セッティング次第でクルマの個性をいかようにも変えられるのは、このGA-Kプラットフォームのポテンシャルの高さを表している。
ちなみに、この3台とも、開発責任者は、チーフエンジニアの佐伯禎一氏。複数台をひとりが見ることで、3台の味付けの違いを確認でき、一台にあれもこれもと詰め込まず、マーケットごとに合わせたクルマを用意することができたそうだ。
トヨタのピュアEV大攻勢がいよいよ始まった
マジで来年発売…! トヨタとスバル共同開発の新SUVは新ブランドのフラッグシップ!!
電気自動車普及のペースが「世界一」とも言われる中国市場において、「電動化やEV」はなくてならないキーワードだ。本モーターショーで、トヨタは新しいEVシリーズ「TOYOTA bZ」を発表、シリーズ初のコンセプトカー「TOYOTA bZ4X CONCEPT」をワールドプレミアした。
トヨタの発表によると、2020年のトヨタの電動車の世界販売台数は約195万台、トヨタ全体の23パーセントを占めるという。多いようにもみえるが、まだまだ全体の4分の1にも届いていない状況だ。
今回の「TOYOTA bZ」シリーズ発表をきっかけに、トヨタは今後、中国市場を筆頭に、EV大攻勢をかけ始めるようだ。
本稿の主題である、新型ハイランダーや新型クラウンクルーガーは、これまでならばビッグニュースになるところではあるが、今回のトヨタのプレゼンテーションでは、あくまでおまけに過ぎないような位置づけだった。
クラウンクルーガーがそのまま日本で、次期クラウンとなるのか!?
今回の新型車クラウンクルーガーが、このまま日本の新型クラウンになるのか!? については、筆者は「NO」だと考えている。
日本市場向けのサイズ感ではないうえに、こうした大型3列シートSUVへの需要は、そもそも少ない。
また、歴代クラウンのオーナーにとって、クラウンはあのセダンタイプであるからこそ「クラウン」なのだ。そんな顧客の信頼を裏切るような売り方は、トヨタ自販も許さないだろう。
次期型クラウンは、「高齢者対応のドメスティック特化型セダン」の道が良いと筆者は考えている。クラウンならば「何もかもが大丈夫」という、絶対的な信頼関係を、クラウンを売るトヨタ自販は、顧客との間で強固に築いてきた。
これからも、クラウンを見守ってきた顧客へ真正面から向きあって、クラウンに絶大な信頼を寄せている「信頼感」を最後まで守りぬくのだ。 「人生最後に選んだクルマがクラウンで良かった」と思ってもらえたならば、それがブランドとしてのゴールなのだと思う。
今回、発表されたクラウンクルーガーは、これまでベストカーwebが伝えてきたクラウンSUVとは違った中国専売仕様のSUVの可能性が高いが、今後、次期クラウンSUVの情報が入り次第、随時お伝えしていこう。
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