未来のキャトルは空を飛ぶ!? 生誕60周年を記念したショーカー「ルノーAIR4」を発表

■キャトルを祝う型破りなサプライズ

 キャトルの60周年を記念して製作されたショーカー「AIR4」は、60周年を祝う1年の締めくくるサプライズとして企画されたものだ。

 ボディフォルムは、紛れもなくキャトルであるが、4輪が備わるべき場所には、各々アームの先に2枚羽根のプロペラが設置されている。キャトルデザインのボディシェルを持ち上げると、キャビンが出現し、乗員が登場することができる仕組みとなっている。

 ボディシェルはカーボンファイバー製で、キャトルと同じラインと質量を維持しながら、新たなデザインが与えられている。ショーカーながら、モックアップではなく、飛行可能な機能を備え、テストも行われているというから本格的だ。

4つのプロペラの中央にはキャトル風デザインのキャビンが備わる
4つのプロペラの中央にはキャトル風デザインのキャビンが備わる

 気になる性能だが、22000mAhのリチウムポリマー電池が複数搭載され、総容量は90000mAhを確保。水平方向の飛行速度は、最大26m/s(約85~90km/h)に達し、安全のため、離陸時と着陸時の速度は制限される。

 高度は最大で700mまで飛ぶことができるという。トータルの推進力は、380kgを備える。飛行時間については、明かされていない。

シンプルなキャビンには、パイロット用のコックピットとラゲッジスペースを確保する
シンプルなキャビンには、パイロット用のコックピットとラゲッジスペースを確保する

■独立と自由を表現したショーカー「AIR4」

 AIR4開発に込められた思いは、交通量が増えたことで妨げられた生活を打ち破ることにある。そこで頭上に広がる空を新たな道路として選ぶために、未来のキャトルは空を飛べるようになったというわけだ。

 まさに、フランスの新たな自由の象徴なのである。だからこそ、次世代に向けて、動力にも電気を選び、垂直離着陸機(eVTOL)として作り上げられているのだ。

 ショーカー「AIR4」は、年末までフランス・パリのシャンゼリゼ通りにある「アトリエ・ルノー」で、ヒストリックなキャトルたちとともに、年末まで一般公開される。2022年以降は米国のマイアミとニューヨークでの展示に加え、マカオでのお披露目も予定されている。残念ながら、現時点では日本での公開予定はないようだ。

新たな道路を空に見出したキャトルが「AIR4」という存在なのだ
新たな道路を空に見出したキャトルが「AIR4」という存在なのだ

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