■子どもは正直!! 後部座席の評判も上々だ
1試合をたっぷり観戦し、夕方の飛行機で大阪から故郷・鹿児島へ向かう。鹿児島空港で待っていたのは7人乗りのレンタカー。
数十メートル走っただけで、グレイスとの違いに気づく。運転者(自分)だけでなく後部座席の子供たちもすぐにわかったようだ。
「このクルマちょっと広いけど、ガタガタしてるよ」とわが子がいう。
たしかに、「まるでタイヤの空気圧が高すぎるのでは?」と疑うほど、乗り心地やゴトゴト音が気になる。
ちなみにガソリンスタンドで空気圧を測ってみたが、きっちり規定値どうりだった。
丸2日間で鹿児島県内を250kmほど走って、温泉地や桜島を観光。一般道が中心だったが燃費は12km/Lほど。ハイブリッド車でもないし、こんなもんだろうか?
飛行機で再び大阪にもどり、21時ごろ、ガソリンを満タンにし、グレイスで東京への夜間移動開始。
途中、甲賀土山―鈴鹿の渋滞があったようだが、「ホンダ・インターナビ」はそこを回避した。新東名も一部混んでいたようで、東名を爆走。
新東名に比べ、路面舗装状況はよくないのだが、グレイスならさほど気にならなかった。もちろん子供たちは爆睡のままだ。
ほどよいペースで走ってくれる夜行バスにACCで「追尾」して楽して安定走行。夜が明けたころ無事に帰宅することができた。
大阪―東京都内まで、511km走行の燃費は25.8km/Lを記録。燃料計のちょうど半分を消費だ。
熱帯夜だったので当然エアコンは入れたまま、エコモードではなくノーマルモードでだ! 満タン(40L)だと1000km走れそう!?
これはかなりの低燃費。燃料代がハイオクガス指定の愛車ランエVIの半分になる、と思って走ったのだがそれ以上の結果。ヘタしたら1/3。愕然の結果である。
■まるでジキルとハイド やる気満々ホンダのSモード!!
トータル3日間ほど、たっぷり乗ったグレイスを編集部に返す日が来た。名残惜しかったので、編集部を中心にグルっと回る「音羽ニュル」を走ってみた。
「そういやこの”S”モード試してなかったな。ポチ」。
すると、燃費やエネルギーモニターを表示する画面がタコメーターに自動切り替わった。
スロットルをちょっと踏み込むと、ビンビンに反応し、まさかの高回転キープ! 当然エンジン音もたくましく、市街地なのに猛然とダッシュを始めるではないか。
あまりの変貌ぶりに驚愕。歩道を歩く人の視線が気になったほどだ。「あのセダンのおじさんはペダルの踏み間違いをしてんじゃないの?」と思われていないか、心配になるほど!
「この加速フィールは……。あ、NSXだっ!」とマジで思った。エコカーにやりすぎ?なほどの二面性。さすがHONDAだぜ、と妙に納得はしたが(苦笑)。
(編集部注/この部分、原稿を受け取った直後に「池之平さん、本当の本当にNSXだと思ったんですか? ホンダから何か貰ってませんか??」と聞いてみたところ、「いや本当にそう思ったんです。あくまで加速フィールは、ですよ。フィーリングの話ね」とのことだったので、原稿ママでいきます!)
ちなみに市街地ではこの“S”モードにすると燃費が半分ほどに悪化しました!
「美人は3日で飽きる、〇〇は三日で慣れる」という名言(!?)がある。
グレイスが決して〇〇だと、言っているわけではないが、見た目は地味な優等生的存在といえるだろう。
個人的には顔つきやボディーラインも悪くないと思う。ただタイヤの大きさだけでずいぶん損しているのでは? と思うのだ。
そうできない理由はいろいろあるだろうが、1サイズ、いや2サイズ大径のタイヤを履くだけで、セダンとしての見ための踏ん張り感、安定感が増し、スポーティセダンの仲間入りができるのでは?
勝手にそんな妄想をしてしまう、白髪がだいぶ増えてきたおじさんなのでした。
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