ファンは不満!? 車名さえ違えばよかった!? 完成度は高くても売れないクルマ5選


■コンパクトハッチだったシビックの今

 シビックはかつて、若年層に圧倒的な人気を誇った。スカイラインが憧れなら、シビックは等身大の存在であった。初代モデルは1972年に発売され、当時では珍しい前輪駆動の採用により、広い室内を備えた。

 1983年に発売された3代目は長いホイールベース(前輪と後輪の間隔)によって外観をスマートに仕上げ、走行安定性も優れ、後席を含めて居住性をさらに向上させた。1.6LのDOHC(ツインカム)エンジンも搭載している。

多くのクルマ好きにとってシビックはコンパクトな印象が強いと思う

 1995年には6代目に発展して、3ドアは全長を4180mmに抑えながら、ホイールベースは2620mmとかなり長い。

 ボディの前後が切り詰められて外観に塊感があり、危険回避時を含めて安定性が優れていた。後席の居住性も一層向上している。タイプRも追加され、ヒット作になった。

 ところが2000年に発売された7代目では3ドアが削られ、5ドアハッチバックとセダンになった。2001年に初代フィットが発売されたこともあり、シビックはユーザーを奪われて売れ行きを下げた。

 2005年発売の8代目は、3ナンバーサイズのセダンのみになっている。タイプRを追加(復活)したものの人気を回復できず、国内仕様を終了させた。

 この後は不定期にタイプRなどを輸入していたが、2017年に10代目が復活している。

 10代目は全幅が1800mmに達する3ナンバー車で、セダンだけが日本製だ。5ドアハッチバックとタイプRはイギリスからの輸入車になる。

 セダンとハッチバックは1.5Lのターボエンジンを搭載しており、動力性能は2.2Lと同等だ。これに2LターボのターボRが加わる。

 現行シビックは、以前のイメージに比べるとボディが大柄で価格も高い。それでも正確性の高い操舵感と優れた安定性など、走りは今でも上質だ。

現行シビックは乗り味は上質だ。しかし価格やボディサイズもあり「シビック」というネーミングがなかなか合致しない

 日本のユーザーの感覚としては、シビックというよりも、かつてのアコードに近いだろう。そして現在の車種ラインナップでいえば、かつてのシビックに相当するのはフィットになる。

 このように車種を置き換えると、比較的納得しやすい。かつてのアコードは欧州車風味の漂う少しオシャレなミドルサイズカーで、今のシビックも同じような印象を受ける。

■いまや”レジェンド級”!? 大きすぎるアコード

 今のシビックがかつてのアコードだとすれば、今のアコードはレジェンドか? という話だが、そこまで上級ではない。

 日本におけるアコードセダンは4代目まで5ナンバー車だったが、1993年に発売された5代目で、3ナンバー車に拡大された。

高級感もあったアコード。大きすぎないサイズ感は非常に人気のあった

 しかし売れ行きが下がり、1997年の6代目では、国内仕様のセダンを5ナンバー車に戻している。こ

 れも売れず2002年の7代目は再び3ナンバー車になり、7/8代目は海外の上級ブランドになるアキュラTSXと同じクルマだった。そのために後席が狭まり、スポーティ指向を強めている。

 その一方でこの時期の北米版アコードは、日本ではインスパイアとして売っていた。従来はアコードが実用指向、インスパイアは豪華&スポーティ指向だったが、7/8代目アコードの時期は両車の日本仕様が入れ替わった。

 こんな紆余曲折をたどったのでは、売れ行きが伸びるワケがない。

 それでも現行アコードの商品力は満足できる。全長が4945mm、全幅が1850mmのボディはきわめて大きいが、後席も広く大人4名が乗車しても快適だ。

 居住性はカムリやティアナと同等になる。スポーツハイブリッドi-MMDは、2Lエンジンが高速巡航時を除くと発電機の作動に使われる。

アコードハイブリッドは先進のハイブリッドシステムを搭載している。乗り味もいいがいかんせん北米志向のサイズが……

 駆動はモーターが受け持つから、加速感が滑らかで瞬発力も高い。

 発電に専念できるエンジンは高効率な回転域を有効に使うから、動力性能は3Lエンジン並みだが、JC08モード燃費は31.6km/L(ハイブリッドLX)と良好だ。

 機敏な運転感覚は乏しく、旧来のホンダ車らしさは希薄だが、4名で乗車して長距離を快適に移動できる。

 車内が広く低燃費で、動力性能に余裕のあるLサイズセダンは珍しい。このあたりはホンダらしさだろう。

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