ファンは不満!? 車名さえ違えばよかった!? 完成度は高くても売れないクルマ5選

■いまや”レジェンド級”!? 大きすぎるアコード

 今のシビックがかつてのアコードだとすれば、今のアコードはレジェンドか? という話だが、そこまで上級ではない。

 日本におけるアコードセダンは4代目まで5ナンバー車だったが、1993年に発売された5代目で、3ナンバー車に拡大された。

高級感もあったアコード。大きすぎないサイズ感は非常に人気のあった

 しかし売れ行きが下がり、1997年の6代目では、国内仕様のセダンを5ナンバー車に戻している。こ

 れも売れず2002年の7代目は再び3ナンバー車になり、7/8代目は海外の上級ブランドになるアキュラTSXと同じクルマだった。そのために後席が狭まり、スポーティ指向を強めている。

 その一方でこの時期の北米版アコードは、日本ではインスパイアとして売っていた。従来はアコードが実用指向、インスパイアは豪華&スポーティ指向だったが、7/8代目アコードの時期は両車の日本仕様が入れ替わった。

 こんな紆余曲折をたどったのでは、売れ行きが伸びるワケがない。

 それでも現行アコードの商品力は満足できる。全長が4945mm、全幅が1850mmのボディはきわめて大きいが、後席も広く大人4名が乗車しても快適だ。

 居住性はカムリやティアナと同等になる。スポーツハイブリッドi-MMDは、2Lエンジンが高速巡航時を除くと発電機の作動に使われる。

アコードハイブリッドは先進のハイブリッドシステムを搭載している。乗り味もいいがいかんせん北米志向のサイズが……

 駆動はモーターが受け持つから、加速感が滑らかで瞬発力も高い。

 発電に専念できるエンジンは高効率な回転域を有効に使うから、動力性能は3Lエンジン並みだが、JC08モード燃費は31.6km/L(ハイブリッドLX)と良好だ。

 機敏な運転感覚は乏しく、旧来のホンダ車らしさは希薄だが、4名で乗車して長距離を快適に移動できる。

 車内が広く低燃費で、動力性能に余裕のあるLサイズセダンは珍しい。このあたりはホンダらしさだろう。

■レガシィB4は完成度が高いもの車幅1800mmオーバー

 レガシィはかつて、ツーリングワゴン、これをベースにしたSUV風のアウトバック、セダンのB4を用意した。

 現在は人気車だったツーリングワゴンが削られたが、後継車種としてミドルサイズワゴンのレヴォーグが加わる。

ツーリングワゴンばかりが取りざたされるがセダンのB4もレガシィの歴史で大事な要素を担った

 アウトバックは今でも設定され、このタイプは以前からオーバーフェンダーを備えた3ナンバー車だったため、先代型も全幅が1800mmを超えていた。ボディはあまり拡大されていない。

 しかしセダンのB4は違う。1990年代中盤以降の国産セダンは、ボディを次々と3ナンバー化したが、レガシィB4は1998年発売の3代目も5ナンバーサイズを守った。

 これが2003年の4代目で3ナンバー車になり、5代目ではさらに大型化されて、現行型の6代目は全幅が1800mmを大幅に超える。完全な海外向けで、以前のスポーティ感覚は乏しい。

現行型B4は大きくなったが完成度は高く4WDセダンとして唯一無二の存在だ

 その代わりに居住空間は後席を含めてかなり広く、内装も上質だから4名乗車が快適だ。17インチタイヤ装着車であれば、乗り心地が柔軟で、4WDと相まって走行安定性も優れている。悪天候でも高速道路を安心して巡航できる性能を備えながら、価格は割安に抑えた。

【まとめ】

 ほかの車種も含めて、かつて日本向けだったセダンが海外指向を強めるのは寂しい。日本のユーザーから離れたことで、国内の売れ行きも下がってしまうが、後席を含めた居住性と乗り心地では有利になっている。

 また海外市場で勝負するため、スポーティ感覚は希薄でも、走行安定性は全般的に高水準だ。低重心で高剛性というセダンの特徴を生かし、安心感と快適性を高めている。

 そしてハイブリッドの豊富な設定は、日本車の強みといえるだろう。

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