ヤマト運輸は、宅急便の利便性向上や業務効率化に向け、デジタルコミュニケーションツールの「Slack(スラック)」や「Microsoft Teams(マイクロソフト チームズ)」上で、宅急便の発送手続きができるサービスを提供すると1月30日に発表した。その内容とはいかに?
文/フルロード編集部
写真・イラスト/ヤマトHD・さくらインターネット・マイクロソフトコーポレーション・ワークスモバイルジャパン
デジタルコミュニケーションツールとの連携サービス
テレワークの普及やシェアオフィスやサテライトオフィスの活用など「働き方」が多様化してきている昨今は、業務上必要な荷物をオフィス以外の場所から発送する機会が増えるいっぽう、「手元に送り状がない」「経費の立て替えが必要」などの状況が発生することも増えてきた。
こういった状況を背景にヤマト運輸は、PCやスマートフォンなどで宅急便の発送手続きなどをデジタル上で完結することが可能なサービスを開始。
ヤマトビジネスメンバーズ(YBM)会員向けの各種Web API(※)サービスや、身近なデジタルコミュニケーションツールと繋ぎ合わせて発送作業を簡略化・効率化するサービスの提供を行なってきた。
今回のデジタルコミュニケーションツールとの連携サービスは、2022年5月から「LINE」のビジネス版「LINE WORKS」で開始したサービスを、新たに「Slack」や「Microsoft Teams」に対応させたものだ。
※各社Webサービスを組み合わせて付加価値を構築するインターフェース。ヤマト運輸では企業・個人事業主向けに、YBM事業者のECサイトで購入者がコンビニ・宅配ロッカーなどの受け取り場所を指定できる「EC自宅外受け取りAPI」、ECサイトで購入者がクロネコメンバーズのサービス(受け取り場所日時変更・配送状況確認など)を受けられる「クロネコメンバーズサービス連携API」、商品発送者がコンビニ・宅配ロッカーを含めた発送場所を選択でき、送り状も不要になる「配送連携API」などを提供している。
今回のサービスの具体的な内容は以下の通り。
(1)送り状の自動作成
各プラットフォーム上から当機能を立ち上げ、そこからお届け先などの送り状情報を入力し、専用QRコードを発行することで送り状が不要に。
(2)選べる発送場所
ヤマト運輸の営業所を始め、オープン型宅配便ロッカー「PUDOステーション」、コンビニエンスストアからの発送が選択できる。
(3)個人での立て替えが不要
配送費用は発送手続きの際に自動で計上され、まとめて会社宛に請求。個人で立て替えをせずに荷物を発送することが可能に。
同サービスは2023年2月8日(水)から「Slack」ユーザー向けに、2023年2月15日(水)から「Microsoft Teams」ユーザー向けに提供を予定している。なお、「Microsoft Teams」では、開始時は実証実験段階となるため、一部の企業に限定しての提供となるようだ。
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