日本初なのに! 世界初なのに! 消えてしまったクルマ装備&メカの切ない言い分

■世界初のサイドウインドウワイパー/トヨタマークII(1988年)

贅沢というか、無駄すぎる珍装備がこの世界初のサイドウインドウワイパー。さすがバブル時代に生まれたマークⅡに装備されただけのことはある<br>
贅沢というか、無駄すぎる珍装備がこの世界初のサイドウインドウワイパー。さすがバブル時代に生まれたマークⅡに装備されただけのことはある

 もはや呆れるしかない……装備が1988年にデビューしたマークⅡに装備されたサイドウインドウワイパー。スイッチを押すと、下から上にワイパーが動く。これって窓を開けて拭けば済みそうだが……。やはり、無駄で贅沢すぎるということで消えていった……。

 いまやドアミラーも撥水ミラーや親水ミラーの普及で、かつてあったドアミラーワイパーや超音波雨滴除去ミラーなどもコストのかかる過剰装備となってしまった。

■世界初、日本初の電動アウタースライドサンルーフ/ホンダ CR-X(1983年)

世界初の電動アウタースライドサンルーフを装備した初代CR-X。アウタースライドレールなしにサンルーフがルーフの上をスライドして開き、全閉時はルーフにビルトインされる独創のメカニズム

 最近ではそんなサンルーフ車を選ぶ人が少なくなっている。設定されているモデルはまだ数多くあるのだが、高価なオプションであることと重量増加による燃費への影響、モデルによっては自動車重量税が高くなることもあり、人気が減少しているようだ。

 サンルーフのなかでも日本初であり、世界でも初となったのが、バラードスポーツCR-Xに採用された電動アウタースライドサンルーフ。

 サンルーフがルーフ上をスライドして開き、閉まる時はルーフにピッタリと収まるスタイリッシュな仕様だった。

 ちなみにホンダはサンルーフにこだわっているメーカーで、1968年に日本で初めてのサンルーフ車をN360に設定したほか、1978年には初代プレリュードで電動スライド式のサンルーフ車を全車に標準装備していた(一部グレードを除く)。

■世界初、日本初のTバールーフ/130型日産フェアレディZ(1980年)

TバールーフといえばフェアレディZ。写真は世界初のTバールーフが装着された130型Z

 一方ではTバールーフと呼ばれる、運転席・助手席のルーフが取り外し可能なタイプも登場。欧文の「T」の形状をしていることから名付けられたのだが、それが1980年に日本で初採用したのが130型日産フェアレディZだ。 

このTバールーフもご多分に漏れず、Z32型最後に消滅してしまった。ちなみにポルシェのタルガトップは、電動化となり、今でも生き続けている。

■世界初エクストロイドCVT/セドリック、グロリア(1999年)

1999年11月に発売された日産セドリック、グロリアに搭載されたエクストロイドCVT。期待は大きかったが、300LX-Z Sパッケージ(セドリック)の477万円とATモデルよりも50万円高

 エクストロイドCVTは、日産とジャトコが手を組み、大排気量のFR車にもマッチするCVTとして開発され、1999年11月、セドリック/グロリアに世界で初めて採用された。

 エクストロイドCVTは、従来のベルト式CVTと違って、ディスクとパワーローラーにより、動力を伝達するCVT。

 280馬力にも対応し、素早いレスポンスと滑らかな変速と、燃費の向上(旧来のATに対し10%)というのが持ち味だったが、高コストで、部分修理ができず、FR車の減少もあり、2005年で生産中止となった。

 エクストロイドCVTの基本メカニズム。変速機の中心はディスク(入力&出力ディスク)とパワーローラーから構成される。エンジンの動力を受けた入力ディスクの回転は、パワーローラーから出力ディスクへと伝えられる。パワーローラーの傾きを連続的に変えることで、滑らかな無断変速を行う
エクストロイドCVTの基本メカニズム。変速機の中心はディスク(入力&出力ディスク)とパワーローラーから構成される。エンジンの動力を受けた入力ディスクの回転は、パワーローラーから出力ディスクへと伝えられる。パワーローラーの傾きを連続的に変えることで、滑らかな無断変速を行う

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