新型911登場で世の中大騒ぎ!でもそんなに大事件なのか?

■ポルシェを知っている人も「へえ~」歴代911のハナシ

 ここでは歴代911に関する初級〜中級向けのウンチク話を。編集部・馬場&松永がこれらをいくつ知っているか、最後に公開しましょう。

【初代901型】(通称ナローポルシェ)
■1964年10月に開催されたパリーオートショーで901を発表しましたが、プジョーがモデル名に異議を申し立てたため、ポルシェはモデル名を911に改めたプジョーは中央に“0”を持つ3桁のモデル名を商標登録していた。901は名称を変更する前に、すでに82台が生産されていた。
■911の導入時点で生産されていた356との価格差を埋めるため、1965年にポルシェは911のパワーを抑えた912を発売。外観は実質的に911と同一だがエンジンは356SCに搭載された1.6Lフラット4(95ps→90ps)を搭載していた。
■フェンダーフレアがほぼないナローボディのためナローポルシェと言われる。
■初代911には4速自動クラッチ「スポルトマチック」が設定されていた。
■グループ4のホモロゲ取得のために生産されたナナサン・カレラこと、カレラRS2.7。RSはレンシュポルト(レーシングスポーツ)の意味で車重は1070Kg、210ps/26.0kgmを発生。RS、RSライトウエイト、RSツーリング、RSレーシングがラインアップされ、合計1590台が生産された。

1964年登場、初代911/901型。全長4163×全幅1610×全高1320mm。ホイールベースは1968年以前は2210mm、1968年以降は2271mm。

【2代目930型】
■米国の連邦自動車安全基準のバンパー強度規定により5マイルバンパーが装着されたことにより、ビッグバンパーと呼ばれた。
■ 930型は本来ターボモデルを指すものであり、ビッグバンパーであってもNAモデルは1977年まで901型、1978年からなモデルも930型となった。
■1984年に空冷フラット6エンジンの排気量を3Lから3.2Lに拡大するとともに伝統の”カレラ”というネーミングが復活。
■1974年のパリオートショーで発表された930ターボはKKK製のターボチャージャーを装着し、260psを発揮(1978年~1989年は300ps、日本仕様は245ps)。

1974年登場、2代目911/930型。全長4245×全幅1610×全高1320mm。ホイールベースは2272mm。1978年以降は全幅1651mm

【3代目964型】
■930型のデザインを踏襲しているものの、80%ものパーツを新製した。
■カレラ4はポルシェ959の4WD技術をフィードバックしたフルタイム4WD。
■カレラ2のボディを補強し、後席、エコンレス、アルミフード、薄厚リアウインドウ、マグネシウム合金ホイールなどを装備し、120Kg軽量化したカレラRSが1992年に登場。
■1991年に登場した最初の964ターボは先代930ターボのM40型3.3Lターボで320psだった。1993年にM64型となり3.6Lターボとなった(360ps)。
■1992年のマイナーチェンジでホイールがカップデザインホイールに、サイドミラーが四角形からエアロタイプのターボと同様のミラーに変更。

1989年登場、3代目911/964型。全長4245×全幅1660×全高1310mm。ホイールベースは2272mm

【4代目993型】
■フロッグアイスタイルから決別したスタイルは1989年に発表されたパナメリカーナが原型。
■1965年以降継承されてきたリアのセミトレーリングアームを軽量で安定性と機敏性を併せ持つLSAマルチリンクサスペンションを採用。
■1996年モデルから自然吸気エンジンに可変吸気機構、ヴァリオラムが加わり、これまでの272ps/33.6kgmから285ps/34.7kgmへパワーアップ。
■全幅60mm拡大されたターボボディのカレラ4S(MTのみ)、カレラS登場。
■日本仕様のカレラ4はカレラRSと同じ300psの3.8Lを搭載し、テールライトはレッド、ブレーキキャリパーはシルバーだった。
■GT選手権用ホモロゲ取得用モデル、GT2はRRながら430psを発生する3.6L水平対向6気筒ツインターボエンジンを搭載。200Kg軽量化した1320Kgのボディはリベット止めされたオーバーフェンダーが迫力。

1994年登場、4代目911/993型。全長4245×全幅1730×全高1310mm。ホイールベースは2272mm

【5代目996型】
■空冷エンジンから初めて水冷エンジンへと大変革を遂げた。
■ボクスターで採用された涙目型ヘッドランプは2001年の911ターボから形状が変更され、ほかのモデルも2002年のマイナーチェンジで変更。エンジンは2002年に3.2L(300ps/35.7kgm)から3.4L(320ps/37.6kgm)に変更された。
■1999年に生産されたGT3は996カレラ4ベースに製作され、空冷の911GT1クランクケースを採用(前期型は1889台の限定生産、360ps/37.6kgm)。後期型ではチタンコンロッドなどの内部パーツ大幅刷新で381ps/39.3kgmを発揮。

1997年登場、5代目911/996型。全長4430×全幅1765×全高1305mm、ホイールベースは2350mm

【6代目997型】
■先代からスタイルが大きく変わったのがニュース。先代の部品から「80%以上を刷新した」ともいわれている。
■ガソリンエンジンとしては世界初のボルグワーナー社製の電子制御可変ジオメトリーターボ(可変エキゾーストタービン)を採用。

2004年登場、6代目911/997型。全長4427×全幅1808×全高1310mm、ホイールベースは2350mm

【7代目991型】
■2015年のマイナーチェンジで、カレラシリーズは全車3Lターボ化。四輪操舵であるリアアクスルステアは、カレラシリーズでもオプション設定された。
■2017年のマイナーチェンジで、911 GT3にオプション設定として6速MTが復活。

2011年登場、7代目911/991型。全長4499×全幅1808×全高1294mm、ホイールベースは2450mm

●さて、2人はいくつ知っていたか?
編集部・馬場/1、編集部・松永/2

次ページは : ■渡辺敏史氏に聞く!/ポルシェの素朴なギモン

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