【ペダル踏み間違い事故多発!!】高齢ドライバーへの防止装置装着義務付けの積もる問題点


■トヨタとダイハツの後付けペダル踏み間違い装置

トヨタの後付け踏み間違い加速抑制装置は販売店装着の純正用品で発売。写真下段が超音波センサー(前・後)、写真右上が車内に取り付ける表示機 価格は工賃含めて約8万円(本体5万5080円)。対象車種はプリウス/2009年5月18日〜2015年12月8日販売モデル。アクア/2011年12月26日〜2018年4月2日販売モデル )

 トヨタは「踏み間違い加速抑制システム」、ダイハツは「つくつく防止」という商品名で、同様の後付け装置を販売している。

 これは、より高度で新車に装備されているADAS(先進運転支援システム)のペダル踏み間違い防止機能とほぼ同じモノだ。

 前後のバンパーに超音波センサーを組み込み、進行方向に障害物があると検知すると、アクセルを踏み込んでもスロットルバルブを開かず、ドライバーに警告をしてペダルから足を放すことを促す。

 どちらも価格は取り付け工賃を含めると6万~8万円前後となり、オートバックスの「ペダルの見張り番」より少々高額だが、より複雑なシステムであることを考えると納得のいく内容だ。

 これらの後付け装置や、新車に装備されている機能には限界があることを知っておくことも大事だ。

 例えばダイハツのスマートアシスト3は前述の超音波センサーで障害物を認めると、スロットルを強制的に閉じる制御を8秒間持続させる。

 その間の警告にも気付かずにアクセルを踏み続ければ、クルマは加速を始めることになる。認知症による誤操作であれば、絶対に踏み間違いなどを防止させることは難しい場合も存在するのである。

ダイハツは後付けペダル踏み間違い加速抑制装置『つくつく防止』を発売。価格は3万4560円(標準取り付け費込み5万9508円)。 対象車種は2代目タント、4代目ムーヴ、7代目ミラ

■認知機能だけでなく免許更新時に運転技能の検査を導入すべき

運転免許を自主返納したくない高齢者の方も多いだろう。はたして解決策はあるのだろうか?

 少し前から高齢者ドライバー向けに自動ブレーキ限定免許という条件付きの免許の新設が検討されている。

 それと同じようにペダル踏み間違い防止装置を後付けでも義務付けてはどうか、という議論が起こっている。しかし、現状ではトヨタとダイハツ、アフターパーツだけというのは少なすぎる。これだけ社会問題化しているのにメーカー側の対応も本腰をいれるべきではないだろうか。

 しかし後付け装置の義務付けは、確認するための作業を誰がどのようにするのか、という問題も含めて、実現することは難しい。

 それよりも問題の本質はどこにあるのか、いま一度考えてみることが大事だ。運転免許は、一度取得したら、運転する権利を獲得したという感覚になっているドライバーが大半であることが、問題の根底にあるのではないだろうか。

 そもそも運転免許とは、運転する権利ではなく運転を許可された状態である。だから交通違反などで免許停止や取り消しなどの処分があるのだ。

 したがって運転する能力が低下したドライバーは、許可を取り消されても仕方ないという風に考えることだってできる。

 自分が取得した資格だから失うのは損だという考えもあるし、これまで運転してきた経験がプライドを生み、移動する自由を奪われることへの抵抗もあるだろう。

 自分の親が免許の返納を渋って困っている、というなら自動車教習所に一緒に行って運転技能のチェックをしてもらうといい。

 現在75歳以上のドライバーは、運転免許の更新時には認知機能検査が義務付けられているが、有識者会議では、更新時に運転技能の検査をすべきという案も出ている。

 すでに欧米では高齢者向けに条件付きの免許を交付する例が増えている。日本でも、安心して高齢者が運転できる環境を性急に整えるべきだ。それと同時に移動困難者へのサポートも充実させることは急務である。

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