アルファード ヴェルファイアを超えるミニバンはなぜ出ない??

■3台の居住スペースは?

この顔を見ると、帝王と呼びたくなるほど威圧感のあるアルファード
この顔を見ると、帝王と呼びたくなるほど威圧感のあるアルファード
標準グレードでもオットマンを備えるアルファードの室内
標準グレードでもオットマンを備えるアルファードの室内

 一見すると、アルファード、ヴェルファイアの居住スペースに不満はまったくないように見えるがそんなことはない。

 3列目シートは、頭上と足元の空間が広いものの、座り心地に不満が伴う。2列目に比べると床と座面の間隔が不足して、足を前方に投げ出す座り方になりやすいのだ。

 座面の作りも平板だからサポート性が悪い。1、2列目は快適なのに3列目に座ると、左右に跳ね上げて格納することを重視した造りが一気に現われるのだ。3列目は座面の奥行寸法も432mmと短く、サポート性にも不満を感じる。

 いっぽう、オデッセイは床が低く乗降性がいい。特に3列目は床と座面の間隔が適度で、足を投げ出すアルファード、ヴェルファイアよりも快適だ。安全装備のホンダセンシングは高機能でハイブリッドは動力性能が高く燃費も優れる。

かつては一世を風靡した走りのミニバン、オデッセイは最新モデルではどうなのか?
かつては一世を風靡した走りのミニバン、オデッセイは最新モデルではどうなのか?
3列目シートの居住性に優れるオデッセイ
3列目シートの居住性に優れるオデッセイ

 さて、最後にエルグランド。まず、Lサイズミニバンで重要な3列目のシートのはずなのになぜか狭い。床と座面の間隔が不足して座ると膝が持ち上がり、窮屈な姿勢になる。

 また、3列目を格納する時は座席を下側に畳むから、左右に跳ね上げたり反転させる方式に比べて床が高くなってしまっている。重い荷物を高い位置まで持ち上げる必要があり、荷室高も足りないから自転車などを積みにくい。

オラオラ顔ではアルファード、ヴェルファイアに負けていないのだが……
オラオラ顔ではアルファード、ヴェルファイアに負けていないのだが……
 7人乗りの場合は2列目がコンフォタブルキャプテンシートに。オットマンに加え、中折れ式シートバック、アームレスト、ロングスライドレールを採用する
7人乗りの場合は2列目がコンフォタブルキャプテンシートに。オットマンに加え、中折れ式シートバック、アームレスト、ロングスライドレールを採用する

■リセールバリューでもやっぱりアルファード&ヴェルファイア!

 ※モデルはガソリン車のS”Cパッケージ” 平成27年にフルモデルチェンジあり。単位は万円で、ブルーの棒グラフは当時の新車価格。グレーの折れ線グラフは登録年の1月~6月、オレンジは同年7月~12月に登録された価格 <br>
※モデルはガソリン車のS”Cパッケージ” 平成27年にフルモデルチェンジあり。単位は万円で、ブルーの棒グラフは当時の新車価格。グレーの折れ線グラフは登録年の1月~6月、オレンジは同年7月~12月に登録された価格
※モデルはガソリン車のアブソルート。平成25年にフルモデルチェンジあり。単位は万円で、ブルーの棒グラフは当時の新車価格。グレーの折れ線グラフは登録年の1月~6月、オレンジは同年7月~12月に登録された価格
※モデルはガソリン車のアブソルート。平成25年にフルモデルチェンジあり。単位は万円で、ブルーの棒グラフは当時の新車価格。グレーの折れ線グラフは登録年の1月~6月、オレンジは同年7月~12月に登録された価格
※モデルは2.5LのハイウェイスターS。平成26年以降はハイウェイスター。平成26年にマイナーチェンジあり。単位は万円で、ブルーの棒グラフは当時の新車価格。グレーの折れ線グラフは登録年の1月~6月、オレンジは同年7月~12月に登録された価格
※モデルは2.5LのハイウェイスターS。平成26年以降はハイウェイスター。平成26年にマイナーチェンジあり。単位は万円で、ブルーの棒グラフは当時の新車価格。グレーの折れ線グラフは登録年の1月~6月、オレンジは同年7月~12月に登録された価格

 次にリセールバリューで見てみる。各モデルを登録から3/5/7年ごとの中古市場価格で比較。

 参考までにグラフを作成したのでご覧いただきたい。グラフは販売業者の店頭にて保証付きで販売される平均価格を記載した『シルバーブック』を用いた。

 実勢価格を見ることで各車の下取り価格や人気がわかるはず。こちらもアルファード/ヴェルファイアが比較的高価格帯で推移。7年落ちでも新車価格の6割を維持しているのだ。

 なお、エルグランドは現行モデルの登場が平成22年と10年近く経過したモデルとなっている。それも近年、販売台数が落ち込んでいる要因でもあるだろう。

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