万が一バッテリーが上がってしまった場合
実際にバッテリーが上がってしまった場合だが、ATは押しがけできないため、他車から電気をわけてもらうしかない。
このため、「ブースターケーブル」あるいはリチウム電池採用でコンパクトながらジャンプスタート可能な「携帯バッテリー」を車載しておく必要がある。
そのような事前の準備をしてなかった場合、JAFのロードサービスを呼ぶしかないので、すぐに連絡できるよう連絡先のメモくらいはクルマに常備しておきたい。
ちなみにJAFのロードサービスを受けるのは、JAFの会員になることが必要だ。個人会員のクレジットカードによるオンライン入会なら、入会金1500円、年会費4000円。
会員になると、一般道でのバッテリー上がり、パンクやキーの閉じ込み、高速道路での燃料切れなど、さまざまなトラブル対応が無料で受けられる。
例えば夜間にバッテリー上がりでJAFを呼んだ場合、非会員だと1万4940円かかるが、会員なら年会費4000円で、基本料+作業料は無料。
ロードサービス救援コールは0570-00-8139(全国共通、年中無休、24時間受付、通話料は有料)、または短縮ダイヤル#8139 (一部のIP電話・携帯電話からはご利用できない) のほか、アプリやFAXでも連絡可能。
救援依頼は何度でもOK。愛車以外、レンタカーや社用車運転中でも使うことができ、友人のクルマに同乗中でもOKだ。
トヨタのハイブリッド車は、救援は受けられるが救援はできない!
これだけハイブリッド車が普及すると、ハイブリッド車のバッテリー上がりが気になるが、トヨタのハイブリッド車に乗っている方は注意が必要だ。
ハイブリッド車は駆動用バッテリーと補機用バッテリーの2種類ある。まずひとつが、タイヤを駆動するために必要な大容量&高電圧な「駆動用バッテリー」で、もうひとつが、ガソリン車同様の電気系統に採用されている12Vの「補機用バッテリー」だ。
補機用バッテリーは、ECUやライトなどの電装系を動かしているが、メインスイッチをオンにした時にハイブリッドバッテリーにあるメインリレーを作動させて、インバーターやDC-DCコンバーターなどへの回路を通じさせる役目をする。そのため、補機用バッテリーがあがると、駆動用バッテリーの残量が十分でも起動できなくなる。
この補機用バッテリーは、イグニッションオフの状態でも徐々に放電していることはよく知られているが、この現象はハイブリッド車であっても同じ。そのため、長期間放置すると、ガソリン車と同様に補機用バッテリーが上がってしまうのだ。
プリウスの取扱説明書には「駆動用電池の充電について」という注意書きに「車両を長時間放置すると、少しずつ放電します。そのため少なくとも、2〜3カ月に一度、約30分間または16kmほど運転してください」とある。
もしバッテリー上がりが起きた場合、補機用バッテリー上がりであれば、他車からの救援によるジャンプスタートが可能。これは普通のクルマとまったく変わりはない。
ここで注意してほしいのは、トヨタ系のハイブリッド車(THS/THS-II)の場合、他車からジャンプスタートによる充電を受けられるが、他車に救援は行えない。
これは、ガソリン車とHVでは電気系統が違うためで、他車を助ける時に一瞬流れる大電力に12Vの電気回路が耐えられず、故障する危険があるからだ。
12Vバッテリーでエンジン始動も行っているハイブリッド車は、普通のクルマと同様に救援することができる。
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