首都高上での車両火災が増加中! クルマは何が原因で燃えるのか?【清水草一の道路ニュース】

■車両火災の原因第1位は?

 近年、クルマの信頼性は極限レベルに達している。「今どき車両火災なんて起きるの?」「燃えるのはフェラーリやランボルギーニだけじゃないの」と思ってしまう部分もあるだろう。

 消防庁によると、車両火災の年間発生件数は、2021年で3512件。10年前は5000件強だったので、確実に減ってはいるが、まだ意外なほど多い。フェラーリやランボルギーニが燃えれば「やっぱり!」という感じでニュースになるが、その他のクルマの火災をニュースにしていたらキリがないほどしょっちゅう燃えている。

全国の車両火災件数(年間)のデータ。出荷件数は徐々に減りつつあるが、被害額はそれに準じていないという
全国の車両火災件数(年間)のデータ。出荷件数は徐々に減りつつあるが、被害額はそれに準じていないという

 さらに消防庁によると、車両火災の原因第1位は「排気管」で15.1%。漏れたオイルやガソリンが排気管にかかって炎上するパターンだ。2位は配線でいわゆるショート。3位は電気機器で、これもショート。2位と3位を合計すると16.2%で1位の排気管を僅差で逆転する。それ以下は放火やたばこの火などで、車両の故障ではない。

 オイルやガソリン漏れ、ショート、タイヤバーストなどは、定期点検を受けることである程度防ぐことができる。

 首都高速道路は、「ご利用いただくお客さまには車両火災の削減に向けて、冷却水やエンジンオイルの量、タイヤの劣化や空気圧の状態をご確認いただくなど、定期的に日常点検を実施していただきますようお願いいたします」とアナウンスしているが、定期点検はドライバーの義務。確実に実施したい。

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