ファミリアターボ XG-R試乗 これはマツダが生んだゴルフGTiだ! 徳大寺有恒のリバイバル試乗記

■欧州のプレステージカーに引けを取らない、愉しきハイパワー

ファミリアターボが実に愉しいハイパワーカーになっている最大の理由は、115馬力、16.5kgmというハイパワー、ビッグトルクを前後のサスペンションが完全にこなしているからだ。

スタビライザー径を前後ともサイズアップし、ロール剛性を高めるとともにリアのキャンバー角(自動車を正面から見た時のタイヤの倒れ角度)を0.45からマイナス0.25に変更。流行のネガティブキャンバーとすることでリアのトレッド(左右のタイヤの接地面の中心間の距離)が10mm大きくなっている。さらにリアサスペンションはブッシュ類のバネ定数もアップさせている。

セダンもワングレードラインアップされた。サルーンXGは128万3000円
セダンもワングレードラインアップされた。サルーンXGは128万3000円

これらの改良によって、ファミリアターボの操縦性はオリジナルのファミリアの延長線上にありながら、ポテンシャルを高めることに成功している。そのハンドリングはむろん基本的にはアンダーだが、リアはしっかりと路面を離さない最近の欧州FWD車に近いフィールである。

スティアリングの剛性はもともと高く、このクラスナンバーワンだが、そのレスポンスはスタビライザーのサイズアップにより、いっそうシャープになり、きわめてスポーティなのだ。

左が姉妹車のフォードレーザーターボで右がファミリアターボ。レーザーターボは車重が860kgと5kg軽かった
左が姉妹車のフォードレーザーターボで右がファミリアターボ。レーザーターボは車重が860kgと5kg軽かった

ハッチバックのグレードはXGとXG-Rがあり、XG-Rの一番のポイントはタイヤが60シリーズであること。そして室内がデラックスになっていることだが、特に輸出用に使っているという分厚いシートはよかった。このシートなら長距離ドライブの疲労を少なくしてくれる。さらに本革巻スティアリングホイールも装備される。

ファミリアターボは和製ゴルフGTiである。VWゴルフGTiの驚異的な動力性能と、その性能に見合った大きなキャパシティのサスペンション。そして、マニアを喜ばせるドライブフィールのよさ。これは日本における“プアマンズVWゴルフGTi”なのだ。

シートも欧州仕様に採用される大型バケットシートとなり、ホールド性をアップさせている
シートも欧州仕様に採用される大型バケットシートとなり、ホールド性をアップさせている

◎ファミリア 3ドアハッチバックターボ XG-R 主要諸元
全長:3995mm
全幅:1630mm
全高:1375mm
ホイールベース:2365mm
エンジン:直4SOHCターボ
排気量:1490cc
最高出力:115ps/5800rpm
最大トルク:16.5kgm/3500rpm
トランスミッション:5MT
サスペンション:ストラット/ストラット
10モード燃費:15.4km/L
車重:865kg
価格:132万4000円
※グロス表記

0~400m加速:16.64秒
最高速:175.46km/h
※いずれもベストカーガイドテストデータ

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