ブレーキキャリパーがグッドデザイン賞受賞! 曙ブレーキが同賞初の栄誉を獲得!!

ブレーキキャリパーがグッドデザイン賞受賞! 曙ブレーキが同賞初の栄誉を獲得!!

 2022年10月7日、曙ブレーキは、同社の商品である耐久レース用ブレーキキャリパー「NR22」が、2022 年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞したと発表。グッドデザイン賞における自動車用ブレーキキャリパーの受賞は、今回が初(同社調べ)となる。公式リリースの見出しを読んだ時点では「ブレーキが…グッドデザイン賞……?」と感じたが、実物写真を見たら「おお、な、なるほど」と納得の美しさだった。

文/ベストカーWeb編集部、画像/曙ブレーキ

■新幹線や、世界最高峰のモータースポーツシーンでの実績

 曙ブレーキといえば、トヨタ、日産、ホンダ各メーカーにブレーキをOEM提供(新車に装着される)する、クルマ好きにはお馴染みの名門部品メーカー。鉄道好きにはJR各社の(N700系をはじめとした)新幹線に広く採用されていることもよく知られていることだし、F1マシンやWEC参戦車両にも同社の製品が採用されている。

 今回「2022年度 グッドデザイン賞」を受賞した曙ブレーキの「NR22」(本記事アイキャッチ写真)は、軽量化と高剛性の両立を追求した耐久レース用ディスクブレーキキャリパー。構造解析で最適化した形状により、キャリパ―ボディ単体で7%軽量化するとともに高剛性も兼ね備え、ダイレクトなブレーキ操作性を実現しているという。

 表面を鏡面化することにより、輻射熱からブレーキキャリパーを守り、長時間にわたる耐久レース中の高温下でも安定したブレーキフィーリングをドライバーに提供し続ける。

 ご承知のとおり、自動車における「軽量化」は運動性能や燃費等に影響を与える重要な要素。特にレース用ブレーキキャリパーでは、軽量化だけではなく高い剛性も求められ、これらを高次元で両立させることがドライバーのフィーリングの向上にもつながる。

 曙ブレーキは、F1 や世界耐久選手権をはじめとしたさまざまなモータースポーツへの製品供給を通して得た技術を活かし、新たな構造解析手法を構築することにより、この相反する要素の両立を図るとともに、レーシングカーが持つ「機能美」に即したスタイリングを有するキャリパ―ボディの形成を実現した。

■「NR22」商品特徴とグッドデザイン賞審査員コメント

「NR22」の特長
1.油圧の流路を強度部材としても活用し、軽量化と高剛性を両立したクロス形状のリブ構造新たに構築した構造解析手法により形状を最適化しており、シリンダー上でクロスしたリブは、強度部材としての機能だけではなく、その内部を油圧の流路とすることで、効率的に軽量化と高剛性を両立。

2.輻射熱による温度上昇を防ぎ、耐熱性を向上させる鏡面化メッキ処理表面に鏡面化メッキ処理をすることにより、輻射熱による温度上昇からキャリパ―ボディを保護し、高温下での使用を可能にするとともに、滑らかな曲面とシャープな稜線を際立たせ、外観のデザイン性を高めている。

3.ブレーキパッドの性能を100%引き出す最適なピストン配置独自のブレーキパッド面圧解析技術で各ピストンのサイズ及び配置を最適化することにより、ブレーキパッドの偏摩耗を防ぎ、耐久レースにおける長時間の過酷な使用環境下でのブレーキフィーリングの安定化とブレーキパッドの長寿命化を実現。

グッドデザイン賞審査委員の評価コメント
 ブレーキシステムを構成するコンポーネントであるブレーキキャリパーは、近年のタイヤホイール径大型化とスポーク薄肉化によって、ブレーキキャリパーが視覚的に露出する傾向がある。NR22は、過酷な自動車耐久レースにおける機能性能をとことん追求したうえで、洗練された佇まいと整理されたモダンな造形美を実現している。安全を第一に考える曙ブレーキ工業株式会社のブランドイメージを高めることに貢献している筈である。

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