■ヨコハマタイヤ アイスガード7
昨シーズン登場したヨコハマタイヤのフラッグシップスタッドレスタイヤ『アイスガード7』。アイス性能を引き上げるとともに、相反するスノー性能もバランスよく高めているのが特徴だ。
新開発された非対称パターンはアイスガード史上最大の接地面積を発揮する設計で、しっかりと接地させることで確実な氷上グリップを引き出すことができるのだ。
今年2月、旭川にある横浜ゴムのテストコースで面白い体験をした。アイスガード7の構造、コンパウンドを採用したスリックタイヤで氷盤テスト路での制動テストをしたのだ。
まずアイスガード7で試す。薄く水膜が発生する氷盤路にもかかわらず安定した減速を見せ11.5m付近で停車。
続いて溝ナシスタッドレスで同じ速度からの制動をすると、盛大にABSが作動するものの、まったくツルツルということでもなく、滑走しながらもしっかりと減速をする。
これはホワイトポリマーを配合した「ウルトラ吸水ゴム」の効果。
低温下でもしなやかさを保ちながら水膜を吸水するため、しっかりと氷上に密着し、制動力を発揮するのだ。アイスガード7の倍以上の25m付近で停止した。
このゴムの性能に加え、トレッドパターンの工夫により、スタッドレスタイヤは高いアイス性能を引き出していることがよくわかる貴重なテストだった。
●ヨコハマタイヤ アイスガード7 サイズラインナップ
・145/80R13~265/35R21(全113サイズ)
・実勢価格:1万8000円(195/65R15)
■グッドイヤー ベクター4 シーズンズGen-3
オールシーズンタイヤを積極展開するグッドイヤー。『ベクター4シーズン』はその中心的タイヤだが、新製品が新たに加わった。
特徴的なV字型トレッドパターンは変わらないが、ドライ路を走ると“シャー”という高周波のパターンノイズがグッと抑えられていて進化を実感。
また、ドライ舗装路でトレッドの動きがしなやかで「じわー」とした接地感が特徴的。
センターリブがないトレッドパターンゆえに気になった直進時からの切り始めのレスポンスにも違和感はない。
2月に雪道での走行も確認したのだが、圧雪路でのグリップ性能に不安はなく、しっかりと雪を踏み固めて掴み取る。
氷結路面以外であればまさにオールシーズンの使い勝手のよさがある。
●グッドイヤー ベクター4 シーズンズGen-3 サイズラインナップ
・185/65R15~255/40R19(全21サイズ)
・実勢価格:1万6000円(195/65R15)
■オールシーズンタイヤ 冬の道でどう使う?
近年、国内タイヤメーカーも積極的にラインナップを増強しているオールシーズンタイヤ。その名のとおり、ドライ路から冬場の積雪路面までをカバーするタイヤで、不意の降雪時などにも対応するため、非積雪エリアのドライバーにとってはありがたいタイヤだ。
ただしアイス路面での性能はスタッドレスタイヤと比較して大幅に低下するため、注意が必要。そのことを理解したうえで活用したいタイヤだ。
【画像ギャラリー】2022~2023 今冬シーズンのスタッドレスタイヤカタログ(15枚)画像ギャラリー
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