ホンダエレメント:2003年4~2005年7月
■中古車平均価格:約78万円
これまた名車なのか迷車なのかわかりにくい一台ですが、個性的であることだけは間違いありません。
ホンダ エレメントは、海岸にあるライフガードステーション(監視台)をデザインモチーフとしてホンダR&Dアメリカがデザインし、アメリカで生産されたクロスオーバー車。サイドドアが「両側観音開き」となっているのが最大の特徴です。
北米では2002年12月に発売され、その後日本でも2003年4月から「逆輸入車」として販売を開始。
しかし、北米ではよく売れたのですが日本ではサッパリで、2005年7月には早くも廃番となってしまいました。ちなみに北米ではその後も人気を博し続け、2011年まで製造された。
新車時価格272万円だったエレメントの現在の中古車価格は、最安値は約30万円ですが、平均価格は約78万円となかなかご立派。
そしてコンディションの良い個体は、走行距離が多少延び気味であっても平気で130万円前後で売られています。ちなみに2019年11月半ば現在の最高値は184.8万円。これは驚き! かなり立派な価格です。
中古車相場の未来を正確に予想するのは難しいですが、それでもあえて予想するなら、ホンダ エレメントの相場は「上方向」ということでまず間違いないでしょう(もちろん良質車に限り、です)。
誰かに「これは東京モーターショー2019で発表されたSUVですよ」と嘘をつかれても思わず信じてしまいそうなデザイン性の高さ、そして「両側観音開きドア」という唯一無二の個性。
それらを勘案すると、爆騰するかどうかはわかりませんが、少なくとも「上昇トレンド」は続く気がします。
ホンダエディックス:2004年7~2009年8月
■中古車平均価格:約25万円
ホンダエディックスは、2004年7月から2009年8月までの約5年間、1代限り販売された「3人掛けシート✕2列」のミニバンというのかピープルムーバーというのか、とにかくそういったクルマです。ベースとなったのは同時期のホンダシビックでした。
計6座のシートはすべて独立式で、前後の中央をスライド式とした「V字シートレイアウト」を採用。中央のシートは運転席・助手席より10mm後ろに設定されていて、そこからさらに270mm(後席は170mm)スライドできる仕組みになっています。
搭載されたエンジンは2タイプで、最高出力130psの1.7L VTECと同156psの2L VTEC。前者は同時期のシビックから、後者は同時期のストリームから持ってきたものです。
新車時価格は178.5万~220.5万円だったエディックスですが、2019年11月半ば現在の最安中古車はなんと「9000円」で、平均価格も約25万円と爆安。走行数千kmのフル装備物件でも80万円ぐらいで買えてしまうというのがホンダエディックスの現在地です。
決して悪い車だとは思いませんが、エディックスの相場が今後上昇に転じることはまずないでしょう。結局、「わざわざ仲良く3人並んで座りたい」と考える人は少なかった……ということに尽きると思われます。
特徴的な「3人×2列」シートは、「3人がけのシートが2列」ではなく「3席×2列」であることがポイントです。
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