ダイハツネイキッド:1999年11~2004年4月
■中古車平均価格:約22万円
ムーヴやワゴンRなどのトールワゴンが全盛となっていた1990年代末の軽自動車界に、背の高さではなく「デザイン性」を武器に殴り込んだ軽自動車。それがダイハツ ネイキッドでした。
ベースとなったのは1997年の東京モーターショーに参考出品された「ネイキッドX070」。市販予定はなかったそうなのですが、プレスや来場者からあまりにも好評だったため、細部を微調整したうえで1999年11月に発売となったのです。
ネイキッド(NAKED=全裸)という車名が表すとおりの「むき出しの素材感」が最大の特徴で、バンパーとフロントグリルはあえて外側から丸見えのボルト止めを採用。ドアパネルもあえて平板で直線的なものを使っているため、まさに「鉄板」という感じで非常におしゃれな軽自動車でした。
しかし車好きやデザイン好きにはウケたネイキッドでしたが、お茶の間層にはあまり刺さらなかったようで、2004年には1代限りで販売終了となってしまいました。
新車時価格91.9万~153万円だったネイキッドの現在の中古車価格は、最安はなんと「2万円」ですが、平均価格は約22万円。最高値が約80万円で、ボリュームゾーンはおおむね50万円前後といったところです。
「平均価格」で物事を見るのであれば、ネイキッドの中古車価格は時間の経過とともにじりじり下がっていくでしょう。
しかし良コンディションな低走行物件や、かなりのお金と手間をかけて整備やカスタマイズが施された個体に関しては「現状キープ」と予想します。時がたっても相場が下がらないだけの価値と個性が、この軽自動車には今なお存在している……と考えるからです。
日産マーチBOX:1999年11~2001年4月
■中古車平均価格:19.8万~39万円(3台流通)
日産マーチBOXは、先々代のマーチ(K11型)が1999年11月にマイナーチェンジされる際、なぜか追加された「マーチのステーションワゴン」です。
小さな子供をもつ20〜30歳代のママさんをターゲットに作られたとのことで、ホイールベースは普通のマーチと同じ2360mmなのですが、リア部分を26cm延ばすことでス、テーションワゴンというか5ドアワゴンにしています。
まあ商品企画の意図はわからんでもないですが、やはりというかなんというかマーチBOXは売れず、発売から2年もたたない2001年には早くもカタログから消えていきました。
新車時価格は126.5万~141.8万円で、現在の中古車相場は……全国で数台しか流通していませんが、19.8万~39万円といったところ。この相場が上昇することは今後もないでしょう。なぜならば、「人と荷物が載せられる小ぶりでお安いクルマ」は、もっとカッコよくて便利なやつがほかにたくさんあるからです。
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