SUVの3列シート車は?
一般的に3列シート車といえばミニバンだが、SUVにも3列のシートを備える車種がある。エクストレイルやCR-V、ランクル200、ランクルプラド、CX-8などだ。
シートの配列は1列目が2人掛け、2列目は3人掛け、3列目は2人掛けになることが多い。乗車定員は7名だ。CX-8では2列目がセパレートシートの仕様も用意され、この乗車定員は6名になる。
SUVの3列目シートで注意したいのは、居住性がミニバンに比べて大幅に低下することだ。今の背の高いミニバンは、床を3列目まで平らに仕上げているが、SUVは違う。
3列目は1/2列目に比べて燃料タンクのために床が高く、座ると膝が持ち上がる。SUVで3列目シートが最も快適なのは、全長が4900mm、全幅が1840mmのCX-8だが、この3列目の居住性をミニバンに当てはめると、コンパクトなフリードやシエンタと同等だ。
つまりSUVの3列目は、基本的には荷室に装着された補助席になる。エクストレイルにも3列シートの7人乗りが用意されるが、大人が3列目に座るには、2列目のスライド位置をかなり前寄りに調節する必要がある。
この状態では、3列目に加えて2列目の足元空間まで窮屈になるから、大人が多人数で移動できる距離は、片道15分程度までだ。
SUVに装着される3列目シートの価格は、7万~15万円になる。ただしCR-Vは高く、EXで19万4700円、本革シートとなるEXマスターピースは22万7700円だ。CR-Vの3列目は、SUVとしてはCX-8の次に快適だが、割高な価格が気になる。
6人/7人/8人乗り、どれが一番売れてる?
ミニバン、SUV各車には、クルマごとに6人/7人/8人乗り、7人/8人乗りなど分かれているが、いったい何人乗りが一番売れているのか、主な車種の人気の傾向を聞いてみた。※データはすべて2019年1~10月のもの。
■トヨタ
●ヴォクシー 7人乗り/77% 8人乗り/23%
●ノア 7人乗り/67% 8人乗り/33%
●エスクァイア 7人乗り/77% 8人乗り/23%
●シエンタ 5人乗り/33% 6人乗り/14% 7人乗り/53%
●シエンタHV 5人乗り/40% 7人乗り/60%
●アルファード 7人乗り/86% 8人乗り/14%
●アルファードHV 7人乗り/92% 8人乗り/8%
●ヴェルファイア 7人乗り/84% 8人乗り/16%
●ヴェルファイアHV 7人乗り/90% 8人乗り/10%
●ランドクルーザー200 5人乗り/5% 8人乗り/95%
●ランドクルーザープラド 5人乗り/44% 7人乗り/56%
■日産
●セレナ 7人乗り/35% 8人乗り/65%
●エクストレイル 5人乗り/94% 7人乗り/6%
■ホンダ
●フリード+ 5人乗り 20%
フリード6人乗り 60%
フリード7人乗り 20%
●ステップワゴン 7人乗り/67% 8人乗り/33%
●オデッセイ 7人乗り/80% 8人乗り/20%
●CR-V 5人乗り/89% 7人乗り/11%
■三菱
●デリカD:5 7人乗り/47% 8人乗り/53%
5ナンバーサイズミニバンでは、ヴォクシー/ノア/エスクァイアは7~8割が7人乗り、ステップワゴンも7人乗りが67%。その一方でセレナは65%と、8人乗り(Sハイブリッド)の方が人気だ。
登録車1位と売れに売れているシエンタは、5人乗りが33%、6人乗りが14%、7人乗りが53%。
シエンタHVは5人乗りが40%、7人乗りが60%。ガソリン車、HVともにやはり7人乗りが5割~6割と多く、2列シート5人乗りが3割~4割と意外に人気が高いことがわかる。
フリードは6人乗りが6割、5人乗りと7人乗りが2割ずつで、圧倒的に6人乗りが人気だ。アルファード/ヴェルファイアはガソリン車、HV車ともに8割~9割を占める。
こうして見ていくと、ミニバンは概ね8人乗りよりも7人乗りのほうが人気になっているのがわかる。
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