ついに全販売の過半数突破! 急成長するマツダ新世代SUVの魅力と課題とは?

CX-3の魅力とは?

■ボディサイズ:全長4275×全幅1765×全高1550mm
■価格:189万2000~316万2800円

2020年5月18日、CX-3の商品改良を発表、予約受付を開始した。2015年2月27日に発売されたが、2019年11月末までに4度の商品改良を行っている
2020年5月18日、CX-3の商品改良を発表、予約受付を開始した。2015年2月27日に発売されたが、2019年11月末までに4度の商品改良を行っている

 2019年にはCX-30が加わり、2015年に登場したサイズが同程度のCX-3は廃止するかと思われたが、2020年5月に改良を受けて安価な1.5Lガソリンエンジン車(111ps/14.7kgm)を加えた。

 従来は最も安い2Lの20Sが216万7000円だったが、追加された1.5Lの15Sは189万2000円だ。フルモデルチェンジは延期され、2021年の後半に実施すると思われる。

 CX-3に1.5Lを追加して存続させる背景には、CX-30の価格が高いことも影響した。CX-30に2Lガソリンエンジンを搭載する最も安価な2WD・20Sは239万2500円だ。

 1.8Lクリーンディーゼルターボを搭載して、実用装備を充実させた主力のCX-30 2WD・XDプロアクティブツーリングセレクションは300万8500円になる。SKYACTIV-XのCX-30 2WD・X・Lパッケージは347万7100円に達した。

 このCX-30の割高感を補う目的もあり、古くなったCX-3に割安な1.5Lエンジンを用意した。

 ちなみにライバル車のヴェゼルで、価格が最も安い1.5L、NAエンジンの2WD・Gホンダセンシングは211万3426円だ。CX-3の15Sは、これと比べても大幅に安い。

 CX-3の1.5Lをここまで安くした理由として、堅調に売れるコンパクトSUVのライズも挙げられる。

 ライズは直列3気筒1Lターボを搭載する5ナンバーサイズのコンパクトSUVで、中級に位置する2WD・Gの価格は189万5000円だ。

 CX-3の15Sは189万2000円だから、ライズGと比べても若干安く、ユーザーがコンパクトSUVを比べて選ぶ時にも目に付きやすい。

Apple CarPlay/Android Autoの搭載や先進安全技術「i-ACTIVSENSE」も標準装備とし、全機種がサポカー補助金の対象
Apple CarPlay/Android Autoの搭載や先進安全技術「i-ACTIVSENSE」も標準装備とし、全機種がサポカー補助金の対象

 メーカー側の話をすれば、排気量が1.5Lでも2Lでも、製造コストに大差はない。両方ともDOHC(ツインカム)の直噴式になるからだ。

 それなのに装備差を補正して1.5Lと2Lの正味価格差を割り出すと、1.5Lは2Lに比べて15万~20万円安い。

 一般的に排気量の相場は100cc当たり2万円だから、500ccなら10万円だが、CX-3の1.5Lはこの差額を大幅に上まわる。戦略的に安く抑えた。

 CX-3のセールスポイントも、今はこの割安感だ。しかもプラットフォームをマツダ2と共通化しながら、ホイールを5本のナットで支えるなど(マツダ2は4本)、足まわりの造りはCX-30やCX-5に近い。操舵感や乗り心地にも重厚感が伴う。

 装備については、CX-3の1.5Lの場合、選択肢を狭めたの残念だ。時速80km以上で衝突被害軽減ブレーキを作動させるスマートブレーキサポート、運転支援機能のレーダークルーズコントロールは、オプションでも装着できない。

 この点は2Lに比べて見劣りするが、後方の並走車両を検知するブラインドスポットモニタリング、7インチWVGAセンターディスプレイ、16インチアルミホイールなどは標準装着した。

 CX-3は走りも優れているので、これらの装備を採用した15Sが189万2000円なら割安だ。

次ページは : マツダの最新SUV、CX-30はCX-3やCX-5とどう違う?

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