ついに全販売の過半数突破! 急成長するマツダ新世代SUVの魅力と課題とは?

3列7人乗りのCX-8の魅力は絶大

■ボディサイズ:全長4900×全幅1840×全高1730mm
■価格:294万8000~467万600円

全長4900×全幅1840×全高1730mmというLクラスSUVのマツダCX-8は、ディーゼル搭載モデルが3列シート仕様となる
全長4900×全幅1840×全高1730mmというLクラスSUVのマツダCX-8は、ディーゼル搭載モデルが3列シート仕様となる

 SUVで最上級のCX-8は、全車が3列シートを備える。SUVはミニバンのような平らな床面構造を採用しないから、3列目に座ると膝が持ち上がって窮屈だが、CX-8は足元空間が広い。

 3列目は国産SUVでは最も快適で、ミニバンと居住性を比べると、シエンタやフリードの3列目と同等だ(セレナやヴォクシーよりは窮屈だが)。片道1時間程度の距離なら、大人が多人数で移動できる。

 またCX-8はCX-5のロング版ではなく、海外で売られるCX-9の全幅を狭めて開発された。

 CX-9にはボートなどを牽引する用途もあるため、プラットフォームは強固に造り込まれ、走行安定性と乗り心地はCX-5を大幅に上まわる。走りの上質感はLサイズSUVの中でも特に高い。

 その代わりCX-8の車両重量は、CX-5に比べて230kg前後重くなったが、走りの魅力は大きい。

 CX-5の数回にわたる改良は、運転感覚や快適性をCX-8に近づけることも視野に入れて実施された。

圧倒的な居住性を誇るマツダCX-8。2列目乗員が充分楽な姿勢を取っても3列目乗員の膝スペースにコブシ1つ半の余裕がある
圧倒的な居住性を誇るマツダCX-8。2列目乗員が充分楽な姿勢を取っても3列目乗員の膝スペースにコブシ1つ半の余裕がある

クリーンディーゼルが魅力のマツダSUV

ディーゼルのSKYACTIV-DはCX-3とCX-30は1.8Lで、CX-5は2.2L
ディーゼルのSKYACTIV-DはCX-3とCX-30は1.8Lで、CX-5は2.2L

 マツダが手掛けるSUVの全体的な傾向としては、クリーンディーゼルターボの充実が挙げられる。

 ディーゼルはガソリンよりも実用回転域の駆動力が高く、軽油価格の安さもあって燃料代は抑えられるから、高効率なパワーユニットだ。

 しかもクリーンディーゼルは、クリーンエネルギー自動車に含まれ、購入時に納める環境性能割と自動車重量税は、燃費数値に関係なく非課税になる。

 例えばCX-30の場合、1.8Lディーゼルの価格は2Lガソリンよりも27万5000円高いが、2WDプロアクティブツーリングセレクション同士で比べて、ガソリンは購入時の税額が8万円少々徴収される。

 ディーゼルは非課税だから、実質19万円の差額で、高い動力性能と低燃費が手に入る。

 車種別に見ると、CX-3は前述の通り1.5Lガソリンエンジン車を割安にしたが、それ以外の車種はディーゼルが基本的に買い得だ。

 特に2Lガソリンに比べて68万円少々高いSKYACTIV-Xに比べると、ディーゼルの買い得度が際立つ。

 ディーゼルは実用回転域の駆動力が高い代わりに、高回転域の吹き上がりはあまり良くない。

 好みが分かれるから購入する時には必ず試乗したいが、マツダ車の走りを支える大切な個性になっている。

 今のマツダ車は、万人向けではないが優れた性能を備え、クルマ好きからは高い支持を得ている。

 その魅力をさまざまなユーザーが楽しめるような車種バリエーションを整えてほしい。

【画像ギャラリー】CX-3、CX-30、CX-5、CX-8の違いを写真でチェック!

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