欧州マイクラそんなにいいのか? 「カッコいい」「日本導入希望!」と評判だけど…

 日本メーカーのクルマなのに、日本では販売されておらず、その導入が熱望されているクルマはいくつかある。欧州市場で販売しているコンパクトカー「K14型マイクラ」もそのひとつだ。

 マイクラは、2010年にデビューしたK13型まで、「マーチ」と同一モデルであった。しかし現在は、日本向けはK13型の生産調整中、タイ向けはK13を販売継続、そして欧州地域向けのみがK14型「マイクラ」へとモデル更新されている。

 本記事では、「カッコいい!」「これがいい!」と評判な、K14マイクラの全貌をご紹介するとともに、日産が「マーチ」をそのままに、「マイクラ」を日本に導入しないワケについても、考察していく。

文:吉川賢一/写真:NISSAN

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K14マイクラは、VWポロとガチンコ勝負できる!

 国内向けマーチ(K13型)はひと世代前のヴィッツのような、丸みを帯びたデザインであるのに対し、K14型マイクラは、日産の特徴であるVモーショングリルを取り入れながら、車幅が広くて全高も低い、シャープでスタイリッシュなクルマになっている。

欧州仕様のマイクラ。K13に対して全幅が78mm拡大されて1743mmとなり、ノートの1695㎜よりもずっとワイドだ。

 ヘッドライトの上側から入った深いキャラクターラインは、Aピラー下側を通過し、フロントドアからリアドアまで、流れるようなうねりを持たせており、実にシャープだ。リアドアのノブもブラックアウトしたピラーに隠す処理がなされており、クーペルックにも見せている。Cピラー周りのキックアップしたデザインも、K13マイクラとは全く違うコンセプトだ。

現行型マーチは2010年に発売。2013年の改良型(=写真)ではVモーショングリルを採用した。4月になってから一時的に生産調整が行われている。

  ボディサイズは、K13に対して全幅が78mm拡大されて1743mmとなり、ノートの1695㎜よりもずっとワイドとなっている。VWポロやルノークリオといったライバルも1750㎜と、欧州ではコンパクトカーもこのくらいの全幅なのだ。

 また全高も1455mmと、K13に対して60mmも低くなり(ノートに対しても70mmも低い)グッと構えたような、スタイリングとなった。こうしたワイドアンドロ―なスタイルは、まさにスポーツコンパクト、といったイメージ与えてくれる。まさに「クルマ好き」が好むデザインとなっているのだ。

フロントドアからリアドアまで、流れるようなうねりが特徴的。リアドアのノブもブラックアウトしたピラーに隠す処理がなされている。

 インテリアに関しても質感が高い。ダッシュボードやインパネ、ドアやシートに入ったアクセントも、若々しさを感じられる。ステアリングは下側がフラットになったタイプだ。また、ヘッドレストの左右にスピーカーを配置した、「Bose Personalサウンドシステム」をオプションで用意するなど、プレミアムコンパクトにも近い仕上がりだ。

7インチセンターディスプレイはApple CarPlayに対応。ステアリングホイールは下側カットのDシェイプ。

エンジンは1.0リッター直列3気筒ガソリンターボ!5MTもしくは6MT、CVTも!

 K14マイクラは、ルノーと日産が「世界一のコンパクトカーのプラットフォームを作ろう!」という意気込みで開発した「CMF-B」プラットフォームをベースに作られている。5代目ルノークリオや、2代目ジュークなども採用するこのプラットフォームにより、走りの質感が飛躍的に向上している。

 また、2019年1月のマイナーチェンジで、2種類の新型エンジンが採用されている。いずれも排気量1.0リッターの直列3気筒ターボ。100ps/160Nmの「IG-T 100」と、117ps/200Nmの「DIG-T 117」だ。前者には5速MTもしくはCVT、後者には6速MTが用意されている。

「N-SPORT」は1Lターボエンジンを搭載し、最高出力100ps/5000rpm、最大トルク160Nm/2750rpmとなかなか魅力的!

 参考に、英国での価格は、14,215ユーロ(エントリーグレードVISIA+)から18,180ユーロ(最上級グレードTEKNA)。日本円だと、174万円から222万円ほどになる。

 なお「N-Sport(17,565ユーロ=約215万円)」というスポーツグレードがあり、ブラックカーボンの外装パーツ、17インチタイヤホイール、合成皮革シート、リアビューカメラ、リアパーキングセンサー、などを搭載した仕様もあり、こちらもなかなかスポーティなスタイルだ。

日産がK14を日本導入しないワケ

 マイクラには、今の国産コンパクトカーにはない、はっとさせられる「デザイン」の良さがある。足回りのセッティングも欧州向けに硬めとなっており、日本人好みの柔らかさでないところも、魅力的だ。日本市場向けに改修することなく、そのままの姿、ヨーロッパ生まれの「マイクラ」という名称のまま、持ってきてほしいクルマだ。

 しかしマイクラは、ノートとヒエラルキーが同等、もしくはそれ以上に位置する。価格帯もノートと近いことから、K14を国内市場へ出しても、顧客を喰い合うことになりかねない。ロジスティックにも問題がある。残念ながら、K14 マイクラを日本へ導入することは、難しいだろう。

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