■三菱 初代N10W/N20W RVR 1991年(← 3代目 RVR)
●250psを誇るスポーツモデルも用意されていた
今につながるクロスオーバーSUVの先駆車が1991年に登場したRVRだ。「ライトデューティRV」をテーマに開発され、パッケージングはユニークだったし、走りの実力も高かった。ミニバンのシャリオを切り詰め、ドアは助手席側の後ろをスライドドアとした変則的な4ドアで、リアにはスペアタイヤを背負っている。後席は300mmのロングスライドが可能だ。
エンジンは2L直列4気筒DOHCの4G63型を主役の座に据え、パワフルなターボも加わった。FF車もあるが、「売れ筋」はタフな走りを見せるフルタイム4WDだ。1990年代前半、スポーツギアを中心に、ヒットを飛ばしている。
現行3代目モデルは名前以外に初代との共通項はないが、世界で最も売れている三菱車に成長した。
・現行型を“100”とした場合のご先祖の偉大度…130
■スバル 初代KA7/KA8型 ジャスティ 1984年(← 5代目ジャスティ)
●「スバルらしさ」を全身から漂わせる偉大なご先祖
1980年代のスバル、軽自動車の上はいきなりレオーネだった。このギャップを埋めるために開発され、1984年に誕生したのがジャスティだ。直線基調のクリーンな3ドアと5ドアのハッチバックで、デビュー時は1Lの直列3気筒エンジンを搭載。当初は5速MTだけの設定だったが、1987年に時代に先駆けて電子制御無段変速機のECVTを加え、注目を集めている。
駆動方式はFFとパートタイム4WDがあり、エンジンも1.2Lを追加した。ジャスティは10年以上も第一線で活躍し、1994年春にインプレッサに道を譲って勇退している。が、その後もスズキとダイハツからOEM供給を受け、スバル登録車のボトムを支え続けた。現行モデルはルーミーとタンクの兄弟ハイトワゴン。初代と比べるとスバルらしさは大幅に薄れている。
・現行型を“100”とした場合のご先祖の偉大度…150
■三菱 初代A150系 ミラージュ1978年(← 6代目 ミラージュ)
●8速として使用できる4速MTに驚かされた
ミラージュは三菱初のFF2ボックスカーとして1978年に誕生した。3ドアハッチバックのクリーンなデザインは海外でも評判がいい。ホイールベースを80mm伸ばした5ドアもキュートなデザインだ。エンジンは1.2Lと1.4Lに加え、1.6Lの直列4気筒が登場している。トランスミッションのハイライトはスーパーシフトと呼ばれる副変速機付きの4速MTだ。
初代ミラージュは話題に欠かない。スーパーシフトに加え、クラス初のFF車用3速ATを設定している。また、このクラスに初めてターボ車を導入したのもミラージュだった。2012年夏に復活したが、これはタイで生産され、日本に送り出されているコンパクトハッチだ。デビュー時は1Lの3気筒エンジンを積んでいたが、現在は1.2Lになり、余裕を増している。
・現行型を“100”とした場合のご先祖の偉大度…150
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