どんなクルマにも、いいところがあれば悪いところもある。自動車評論家はそのあたりを忌憚なく原稿にするわけだが、じゃあそのクルマ、どうやってよくしますか? 最強のマイチェン(マイナーチェンジ)案を教えてくださいというのが今回の趣旨。
案を披露してくれるのは自動車評論家 国沢光宏氏、松田秀士氏、片岡英明氏の3氏。「フルモデルチェンジレベルの改善案は不可」というルールを設置した上ではたしてどんなマイチェン案が出てくるのか? 読んでくださった皆さんの考えも聞いてみたい!?
【画像ギャラリー】あなただったらどう変える? ピックアップされた6台とそのマイチェン案をギャラリーでチェック!!!
※本稿は2020年7月のものです
文:国沢光宏、松田秀士、片岡英明/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年8月10日号
■トヨタ RAV4の最強マイチェン案
(TEXT/片岡英明)
RAV4は、トータル性能の高いクロスオーバーSUVだ。破綻のない機能美を見せるデザインに加え、4WDは3タイプを設定し、悪路だけでなく舗装路の走りも上手にこなす。快適レベルも高い。洗練されたハンドリングを身に付け、乗り心地はいいし、静粛性も優れている。
ガソリン車、ハイブリッド車ともに洗練度は高い。が、ガソリン車は実用燃費が今一歩だ。ハイブリッド車もいい仕上がりだが、ガソリン車より存在感は薄い。静粛性が高いだけにエンジンの振動と透過騒音も気になる。
6月にEV走行の領域を広げたプラグインハイブリッド車を追加した。が、早くも受注をストップしている。買い得感の高いクルマだから受注再開は急務だ。
マイナーチェンジでは素っ気ないインテリアに華やかさを加える手直しを行う。快適装備もオプション設定が多いので、機能に関わる運転席/助手席パワーシートやシートヒーター、本革ステアリングなどは標準装備に改める。
ガソリン車は実用燃費をもう少し向上させ、CO2排出量を減らす。パンチのあるハイブリッド車は、騒音や振動の低減に力を入れる。また、悪路での旋回コントロール性や登降坂制御も、もう1ランク上のレベルを目指す。
■片岡流マイチェン案
・素っ気ないインテリアに華やかさを加える
・運転席/助手席パワーシートやシートヒーター、本革ステアリングを標準装備に
・ガソリン車の実用燃費向上、HV車は騒音・振動を低減
・悪路でのコントロール性、登降坂制御のレベルアップ
■ダイハツ/トヨタ ロッキー/ライズの最強マイチェン案
(TEXT/国沢光宏)
クルマそのもののコンセプトが素晴らしい! AセグベースのSUV、絶対にアリだと思う。それでいてCセグのC-HRよりキャビンスペース広く使い勝手良好! 軽自動車作りの技術が生きている。
×なのは、すべてを台無しにしている10年前のアイサイトにすら遠く及ばない自動ブレーキシステム。ロッキー/ライズのマイナーチェンジで取り組むべきは一点のみ! 自動ブレーキシステムです。
ダイハツに問い合わせてみたところ、どうやら最新型のタフトに搭載されている自動ブレーキシステムは夜間の歩行者こそ対応できるようになったが、クルマの陰から出てくる歩行者に対するブレーキ性能は低いらしい。
やっと10年前のアイサイトに並んだ程度のイメージでいいと考える。
ヤリスに採用されている自動ブレーキシステムを使うか、コスト高というのなら、軽自動車である日産ルークスが使っているカメラ+レーダーのシステムを導入したいところ。
■国沢流マイチェン案
・自動ブレーキシステムを改良する。ダイハツ最新のタフトに装着されているものでも性能が足りないため、ヤリスに採用されているシステムか、日産ルークスのカメラ+レーダーのシステムを導入したい!
コメント
コメントの使い方