除雪車にも高齢化の波が!! 国交省が本気で除雪車の自動運転を目指すワケとは?

■自動運転の実証実験は2018年度より実施へ!!

 除雪車の自動運転は2018年度から実際に実験が始まる計画だ。北海道開発局では冬季通行止めになる知床峠を実験路線としている。現在は知床峠の実証実験区間である全長24kmのうち、5kmの3Dマッピングを製作している。

 計測車両やGPS、そして地上でのレーザー測量などから得られたデータによってこと細かなデータの収集をおこなっている。

 道路の線形情報だけではなく、土手の法面の傾斜なども緻密に測定し、除雪をする際の角度などのデータを自動に調整できるようにしているのだ。

 暴風雪時には一般車用のミリ波レーダーを使い周囲の状況を把握する工夫もあり、除雪時の安全性への配慮もしている。

 2018年度に運用が始まる準天頂衛星「みちびき」のデータも今後は活用してより正確で安全な除雪に繋げる計画もある。

 また現在は2名乗車でおこなっているロータリー式の除雪車についても、1名でのオペレーションができるように開発がすすんでいる。

 これまでは運転担当、除雪機器の操作担当がおり、機器担当は雪を飛ばす向きを手動で調整したり、ロータリーの操作をしていた。右側に家屋がある場所では左に雪を飛ばす必要があるなど、この操作も非常に経験と事前の研修などによるものが大きかった。

 しかし自動化がなされれば今後は運転のみをオペレーターがおこない、そのほかの操作は自動で行われる可能性もある。2マン体制の除雪がワンマンでこなせるようになり、人員の削減につながるのだ。

 冬季の厳しい自然が待ち受ける北海道で、この実証実験は2020年度まで続く。全国の豪雪地帯でもオペレータが不足するなど、北海道と同様の事態は発生する可能性もあり、この実験がもつ役割は非常に大きい。

 自動運転というと人間の仕事を奪ってしまうなどといった意見も聞かれるが、実際にはこうして人手の足りない業務や、過疎地域での活躍などポジティブな見方もある。今後のより一層の発展に期待したい。

省力化後はこんな感じに。安全は乗車するオペレーターが確認する
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