アル/ヴェルがおとなしく見えるほどのギラギラフェイス
現行タンドラのデザインでまず目を引くのは、眩しいほどの大型グリルだ。ボンネットにかかる範囲まで、ギラギラしたメッキでおおわれており、それがフロントバンパーにまで続いている。デビュー当時はもっと大人し目のフロントフェイスであったが、他社車と張り合った結果、ここまで「ギラギラ」になった。
もはや、アルファードヴェルファイアが大人しく見えてしまうほどだ。タフさや武骨さ、そしてカッコよさ(日本人には気後れしてしまうだろうが)を両立した厳ついマスク、そして日本の「TOYATA」が作っているという信頼感が、北米の若者の心をつかんでいるようだ。
なぜ北米人はピックアップが好きなのか
北米のフリーウェイでは、ピックアップトラックを実によく見かける。北米市場で売れているクルマのトップ3が、すべてピックアップトラックなのだから、当然のことではある。
ベストセラーのフォードFシリーズを筆頭に、GMのシルバラード、FCAのラムトラックの3台が、北米のピックアップトラック市場を独占している状態だ。日本では、燃費が良くて、安くて、コンパクトなクルマが売れているのに、なぜ北米では、まるで真逆のピックアップトラックが売れるのか。
これは日本も同じなのだが、貨物車や商用車は、税金も保険料も安くなる。特に保険は、乗用車とは大きく違ってくる。「若者+スポーツカー」と聞くと、いかにも危険なにおいがするだろう。その通りで、保険料もとんでもない値段となるが、ピックアップトラックは、保険が割安となるのだ。
このように税金や保険料の安さ、そしてオフロード性能の高さ、などもピックアップトラック人気の理由ではあるが、北米で人気の理由は、それらではない。北米の方々は、ピックアップトラックは「カッコいいから買う」のだという。
アメリカでも、もはやセダンはダサいイメージで、親が子供に買い与えるには、ピックアップの方が断然人気なのだという。メーカーもその事情を承知の上で、ピックアップトラックを毎年改良し、魅力的な装備を付け、最優先で売りにかかっている。
ちなみに、タンドラ 2021年モデルの価格は、3万3675ドル(SR 4×2 Double Cab 5.7L V8)、日本円だと約358万円だ。決して安くはないが、多少値段が高くても、ガソリン価格の安さ、保険料金の安さ、魅力的なデザインなどに引き寄せられて、自分の好きなクルマを買っちゃうのだ。
日本では、めったに見かけることができないタンドラだが、もし運よくお目にかかることができたら、ぜひ横から見ていただきたい。思わず「長っ!!」と言ってしまうに違いない。
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