新型フェアレディZ 発表秒読み!! Zの強みと新型への期待

デザインに加え、エンジンも進化を!!

 スポーツモデルがバンバン売れるような時代でもなく、むしろ煙たがられる時代である。他の車種で稼いでいるトヨタならまだしも、日産は「逆境」の真っ只中だ。新規プラットフォームに専用の新型エンジンを開発、という贅沢なことは言っていられない。

フェアレディZファンは多い!新型の登場を待ち望んでいる

 そうなると、今回の新モデルも、スキンチェンジを中心とするデザイン変更として、ビッグマイナーチェンジとするのが現実的だろう。筆者はZの新モデルはこうなるのではないか、と予想している。

 エクステリアはフロントマスクとリア周りを中心に、大胆に変える。ヘッドライトパーツや樹脂フェンダー、インテリアで目に触れるセンターコンソール周りやメーター類、ドアインナーパネル部分など入れ替える。Z34のプロポーションはそのままに、目に触れる部分はすべてスキンチェンジを行い、印象をガラッと変える。

 その代わり、基本となるFRプラットフォームや車体骨格は流用し、ホイールベースも、トレッドも維持。そしてエンジンは、V37型スカイラインに搭載されている3.0リッターV6ツインターボを搭載。回転フィールがバツグンに気持ちの良い、名エンジンだ。

2020年9月16日、新型フェアレディZがオンラインにて公開される。内容は不明。楽しみだ

 またスカイラインと同様に、405psと304psの2種類を用意し、上位モデルはスペシャルモデルにする。トランスミッションはZ34の7速AT、6速MTを流用。その他のサスペンションアーム、メンバー、ブレーキシステム、タイヤなど、シャーシ部品も流用とする。個人的には、大きくなりすぎたタイヤを、ひと回り小径に戻してほしい。

 このように、新たな記述開発は極力行わず、最低限、最新の衝突法規へ適合させる調整のみとする。コストをかけずに最大限の変更を行う、ということだ。

 これで十分、ファンが待ち望むフェアレディZは造ることができる、と筆者は考える。これは、現行であるZ34が、登場から12年も経った現在でも、超一級のハンドリング性能を持っているからこそ、できることだ。

スープラを目指すな!! ライバルは「過去のZ」だ!!

 ベンチマーキング好きの日産のことなので、スープラやポルシェなど、周辺のベンチマーキングは念入りに行っていることだろう。しかし、フェアレディZのような非日常を味わえる「スペシャリティカー」の魅力は、他社車に勝つことだけではない。

現行型フェアレディZ。今年で生誕50周年を迎えた「Z」にとって、新型は期待の、そして歴史の新たな1ページを刻むモデルとなる

 筆者がファン代表として、Zにひと言物申すならば、「ライバルは過去のZたち、それらよりもドライビングが楽しいZを目指せ!」と言いたい。

 フェアレディZは日産の象徴のひとつであり、このモデルがあるからこそ日産ファンになった、という方も多くいる。スープラやポルシェと比較して買う、という方もいるだろうが、これまでのZと比べ、積み重ねた進化を見せてくれれば、おのずとファンはついてきてくれるはずだ。

 日産でシャシー開発エンジニアとして、微力ながら開発に携わったこのクルマには、10年後も、20年後にも、生き残っていてほしい。

【画像ギャラリー】世界も納得する和製スポーツ!! フェアレディZの歴代モデルを写真でチェック!!

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