ランクル&ランクルプラドの発売が2022年以降に延期
最近入手した情報では、2021年中盤から夏にかけては本来であればランドクルーザー&ランドクルーザープラド、アクアなどが世代交代するスケジュールだったが、いずれも2022年以降に先送りになる予定だ。
そのため2021年はニューモデル展開が少なくなり、戦略上新たな展開が必要になっているという。
カローラクロスはグローバルで投入していく方針だから、左ハンドルを右ハンドルに変え、排ガス規制対応国内のレギュレーションに合わせるだけで量販が可能になる。
カローラクロスの発表当初は日本での発売を予定していなかったが、ここに来て急遽方針転換に踏み切る決断をしたものと思われる。
新型カローラクロスの海外仕様は2020年7月にタイで公開され、現地で発売された。「TNGA」による現行カローラシリーズと同じ「GA-C」プラットフォームを採用。
前述のとおり、カローラクロスのボディサイズは全長4460×全幅1825×全高1620mm。
C-HRの全長4385×全幅1795×全高1550mmに比べてひと回り大きい。RAV4は全長4600×全幅1855×全高1690mmだから、両モデルの中間に位置する。
エクステリアデザインはRAV4をそのままサイズダウンしたような風貌が特徴で、ワイルド感を漂わせている。
フロントの大径グリルはRAV4と共通のイメージだがカローラクロスのほうがやや丸みを持たせ、上下に幅がある。
LEDヘッドランプはハウジングをサイドまで回り込ませ、異形横長デザインを採用。
リアは横長の左右独立コンビランプと台形モチーフのナンバープレート用スペースが個性を引き立たせている。
インテリアは、運転席が独立した大型ディスプレイオーディオを装備するなど、コクピットのデザインはカローラシリーズの雰囲気を感じる。
後席、荷室スペースは全高を高く取ったことで、たっぷりとしたスペースを確保し、遊びクルマとしては、C-HRの不満点を大きく解消しているだろう。
パワーユニットは1.8LNAガソリンと1.8Lのハイブリッド
パワーユニットは1.8LNAガソリン、同ハイブリッドで2WD、4WDのラインナップとなる。
C-HRとカローラシリーズは1.2Lターボ&1.8Lハイブリッドを搭載しているが1.8Lハイブリッドには4WD車の設定にはない。しかしカローラクロスには4WDが設定されている。
最低地上高はC-HRの140mmに対して、カローラクロスは180mm程度と40mm引き上げ、オフロード走行にも対応できる最低地上高を確保している。
したがってC-HRがシティ走行を強く意識し、2WDをメインに販売しているのに対して、カローラクロスはRAV4同様に4WD主体に仕立てる可能性が高い。
トヨタのSUVラインアップは都会派SUVを強く意識したヤリスクロス、C-HR、ハリアーに対してオフロードでの走破性を重視した4WD主体のワイルド派はライズ、RAV4、ランドクルーザープラド、ランドクルーザーが存在する。
トヨタはここに来て都会派、ワイルド派、双方のSUVジャンルでフルラインナップ化を狙う。そのためさらなる戦線拡充を狙って、ワイルド派にもう一枚カードを加える狙いがある。
ヤリスに加えてヤリスクロスを追加設定することで量産効果を高めて戦略的な価格で(つまり「かなり安め」で)市場拡大を狙ったように、カローラにカローラクロスを加えることで、かなり戦略的な販売価格を狙ってきそうだ(編集部注/個人的には「スプリンターカリブ」の車名をこのモデルで復活させてほしいです)。
カローラシリーズは2021年秋にマイナーチェンジの時期を迎えるが、これにタイミングを合わせるように、新型カローラクロスを投入して同シリーズ全体の増販を後押しする手はずである。
ちなみにタイにおける新型カローラクロスの車両価格は、ガソリンモデルが約330万円(959000バーツ)、ハイブリッドが約350万円(1019000バーツ)からとなっている。
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