無限軌道と聞いて、何のことかわかる人は少ないと思うが、戦車やブルドーザーなどに装着されているキャタピラーと言えば、ピンとくるだろう。ちなみにキャタピラーは、アメリカのキャタピラー社の登録商標だ。
無限軌道のひとつとして、クローラーというものがあり、金属製やゴム製のベルトを備えているため、雪道、泥濘路などでの走破性に優れている。
豪雪地域やスキー場用などに、アフターでクローラーを装着したモデルやキットを発売しているメーカーはあるが、実は日本の自動車メーカーも純正で発売していたことがある。
そのほか、究極のオフローダーを含め、タイヤに特徴のあるSUVを特集する。
文/ベストカーWeb編集部、写真/MITSUBISHI、TOYOTA、NISSAN、MERCEDES-BENZ、ベストカー編集部
【画像ギャラリー】SUVより衝撃的!! セダンにクローラを装着した日産アルティマが超絶カッコよすぎる!!
パジェロ4クローラー
1999年1月発表
三菱は泥濘地、砂地での農作業、土木工事、スキー場などの積雪地域に向けて、必要に応じてタイヤとクローラーを交換することのできる特装車をミニキャブトラックに設定し、4クローラーとして1997年から販売を開始。
そして1999年1月にフラッグシップSUVのパジェロのミッドルーフ車にも4クローラーが設定された。
ミニキャブトラック4クローラー、パジェロ4クローラーとも、車検証にタイヤ装着時とクローラー装着時の2種類の諸元が記載され、パジェロは普通自動車、ミニキャブトラックは軽自動車として登録されるので、免許があればだれでも運転できる。
また、最大の魅力はクローラーを装着したまま一般公道を走ることができる点だろう。
ちなみに、クローラー装着時の接地圧は0.23kg/cm2と、タイヤ装着時の2.5kg/cm2の約11分の1なので、潜り込みなどの心配はなく、走破性を高めている。
価格は542万9000~684万7000円で、ベースよりも250万円高の設定だった。
ちなみに、タイヤからクローラーへの交換について、リリースには『ハブボルトにクローラーをはめ込むだけの容易な方式とした』、とあるが、1クローラーは約150kgだから、誰もが簡単に交換できるシロモノではない。
コメント
コメントの使い方