ハリアー アルファード エクリプスクロスPHEV…大激戦区車の「買い」と「待ち」

 7年ぶりのフルモデルチェンジとなったトヨタ ハリアー、PHEVが好評の三菱 エクリプスクロス、販売好調のマツダ CX-30と、2020年(CX-30は2019年10月)に登場したSUVモデルが国内最激戦区に新風を吹き込み、ミニバンではアルファード、セレナといった定番モデルが更に存在感を見せている。

 実績が示すとおり、いずれも魅力的なクルマたち。だが気になる点がない…かといえばそうでもない。自動車評論家 国沢光宏氏、渡辺陽一郎氏が、優良モデルの「良いと点」と「考慮すべき点」を指南する!

ラインナップ
・トヨタ ハリアー
・三菱 エクリプスクロスPHEV
・マツダ CX-30
・スズキ ハスラー
・トヨタ アルファード
・日産 セレナ
・トヨタ シエンタ
・トヨタ ヴォクシー
【番外コラム】残価設定ローンの〇と×

【画像ギャラリー】ハリアー アルファード エクリプスクロスPHEV…優良モデルたちをギャラリーでチェック!!!

※本稿は2021年1月のものです。各車の「値引き額」は目標値で、流通ジャーナリスト遠藤徹氏調べ。店舗や時期などによりこの金額を引き出せない場合もあります。
文/国沢光宏、渡辺陽一郎、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』 2021年2月10日号


■トヨタ ハリアー(価格:299万~504万円)

デビュー:2020年6月/全長4740×全幅1855×全高1590mm、ホイールベース2690mm、1680kg、2.4L直4+モーター、128ps/20.3kgm、120ps/20.6kgm(モーター)、WLTCモード22.3km/L(ハイブリッドZ・FF)

●オススメなトコロ…先代に対しすべてのスペックをバージョンアップしてきたのに同等の価格だったのだから驚いた。トヨタの価格戦略、割高感出てきたライバルメーカーが多いなか、際だった魅力を持つ。乗り心地も上質なインテリアもハイブリッドの走りのよさもモンクなしc 売れて当然でしょう。

●購入の際よく考えてみてほしいトコロ…今やハリアー=高級車というイメージになり始めた。クラウンから乗り換える人も少なくないのは、トヨタにとって想定外だったか? ここまで頑張ったのだから1日でも早くパワフルで静かで滑らかで環境にやさしいPHV仕様を追加してほしい。RAV4 PHVの40万円高なら激売れか?

●人気グレード
1)Z
2)ハイブリッドZレザーパッケージ
3)Zレザーパッケージ

●値引き目標額:25万円→→→まずまずの値引き状況

■三菱 エクリプスクロスPHEV(価格:384万8900~447万7000円)

デビュー:2020年12月/全長4545×全幅1805×全高1685mm、ホイールベース2570mm、1920kg、2.5L直4+モーター、178ps/22.5kgm、82ps/14.0kgm(前モーター)、95ps/19.9kgm(後モーター)、WLTCモード16.4km/L(P)

●オススメなトコロ…アウトランダーPHEVにも共通するのだけれど、使い勝手や街中での走りが素晴らしい! 電気自動車モードなら50km走って電気料金は110円くらいとランニングコスト超低い。ハンドリングも抜群です。熟成を重ねてきた車体ということもあり、完成度はとっても高い。

●購入の際よく考えてみてほしいトコロ…価格を考えたらひと回り広いキャビンスペースと、押し出しの効くエクステリアを持つアウトランダーPHEVを買ったほうがいいんじゃないかと思う。アウトランダーPHEV、値引きも拡大しており、見積もりを取ると支払い額はほとんど同じ。ボディサイズなども考えたら割高です。

●人気グレード
1)P
2)G
3)M

●値引き目標額:15万円→→→値引き引き締め傾向

■マツダ CX-30(価格:239万2500~371万3600円)

デビュー:2019年10月/全長4395×全幅1795×全高1540mm、ホイールベース2655mm、1460kg、1.8L直4ディーゼルターボ、130ps/27.5kgm、WLTCモード19.2km/L(XD・L)

●オススメなトコロ…デザインが好みだというなら深い満足度を得られると思う。実際、まったく弱点のないシルエットですね。塗装品質なども上々。不思議なことにマツダはアピールしたくないようだけれど、世界TОPクラスの駆動性能を持つ4WD性能&モービルアイの自動ブレーキ性能も素晴らしい。

●購入の際よく考えてみてほしいトコロ…この価格帯のクルマとして考えたら圧倒的にリアシートが狭い。インテリアについちゃ仕上がりも革をマネしたダッシュパネルのシボなど好みが分かれるようだ。私はダメなほうに1票。価格はRAV4など格上の車種と比べても高い。もう少し手頃な価格設定にすべきでしょう。

●人気グレード
1)20S PROACTIVEツーリングセレクション
2)20S Lパッケージ
3)XD PROACTIVEツーリングセレクション

●値引き目標額:20万円→→→値引き引き締め傾向

■スズキ ハスラー(価格:128万400~179万800円)

デビュー:2020年1月/全長3395×全幅1475×全高1680mm、ホイールベース2460mm、820kg、0.66L直3、49ps/5.9kgm、2.6ps/4.1kgm(モーター)、WLTCモード25.0km/L(ハイブリッドX)

●オススメなトコロ…ココロをくすぐる外観もさることながらインテリアが一段と楽しい! Gショックから始まったアウトドア用ギアのようなダッシュパネル&コンソールのデザインや、メーターに表示されるアイドルストップの稼働状況などすべていい! ボディ作りに接着構造を取り入れるなどクルマもいい。

●購入の際よく考えてみてほしいトコロ…ほとんど進化していない自動ブレーキ。ダイハツと同じくスズキも安全装備に激しいコスト意識を取り入れている。クルマの売れゆきに決定的な影響を与えるコストなら仕方ないが、日産/三菱やホンダはキッチリ対応している。言えるコトとしては、ココはケチっちゃアカンです。

●人気グレード
1)HYBRID X
2)HYBRID Xターボ
3)HYBRID G

●値引き目標額:16万円→→→まずまずの値引き状況

■トヨタ アルファード(価格:352万~775万2000円)

デビュー:2015年1月/全長4945×全幅1850×全高1935mm、ホイールベース3000mm、2000kg、2.5L直4、182ps/24.0kgm、WLTCモード10.8km/L(G)

●オススメなトコロ…グランエースを除くと、国産ミニバンでは最大級の室内空間を備える。多人数で長距離を移動する時も快適だ。3列目のシートを跳ね上げると、大容量の荷室になって自転車も積める。内装も上質で乗り心地も快適だから、高級感を味わえる。ハイブリッドが用意されて燃費を節約できる。

●購入の際よく考えてみてほしいトコロ…3列目シートは、頭上と足元は広いが、コンパクトに畳む機能を重視したから座り心地がよくない。床と座面の間隔も足りず、足を前方へ投げ出す座り方になる。視線の高い大柄なボディは、遠方を見やすい代わりに、左側面の死角が大きい。床が高めだから、乗降性にも不満が伴う。

●人気グレード
1)SCパッケージ
2)Sタイプゴールド
3)S

●値引き目標額:35万円→→→まずまずの値引き状況

■日産 セレナ(価格:257万6200~419万2100円)

デビュー:2016年8月/全長4770×全幅1740×全高1865mm、ホイールベース2860mm、1740kg、1.2L直3+モーター、84ps/10.5kgm、136ps/32.6kgm(モーター)、WLTCモード18.0km/L(e-PОWERハイウェイスター)

●オススメなトコロ…標準ボディが5ナンバーサイズに収まるミニバンでは、車内が最も広い。3列目にも相応の余裕があり、多人数で乗車して長距離を移動できる。シートアレンジも多彩だから、乗車人数や荷物の量に応じて、車内の配置を変更できる。視界がよく、e-POWERは動力性能にも余裕がある。

●購入の際よく考えてみてほしいトコロ…ヴォクシーやステップワゴンに比べて床が約80mm高く、サイドステップを介して乗り降りする。乗降性はよくない。全幅のわりに床と天井が高いので、重心も持ち上がり、安定性を確保するために操舵に対する反応を鈍く抑えた。峠道なども曲がりにくい。ノーマルエンジンはパワー不足だ。

●人気グレード
1)e-POWER ハイウェイスター
2)e-POWERハイウェイスターG
3)G

●値引き目標額:32万円→→→値引き引き締め傾向

■トヨタ シエンタ(価格:180万9500~258万円)

デビュー:2015年7月/全長4260×全幅1695×全高1675mm、ホイールベース2750mm、1380kg、1.5L直4+モーター、74ps/11.3kgm、61ps/17.2kgm(モーター)、WLTCモード22.8km/L(ファンベースGハイブリッド)

●オススメなトコロ…薄型燃料タンクの採用で床が低いから、乗降性に優れ、荷物の積み降ろしもしやすい。3列目に座っても、膝の持ち上がる窮屈な座り方にならない。全高は1700mm以下だが、天井が低い印象はない。重心が低めだから安定性もよく、運転感覚はミニバンというよりワゴンに近い。

●購入の際よく考えてみてほしいトコロ…3列目は2列目の下側に格納できるが、この時の操作は面倒だ。2列目を動かす必要がある。4WDでは2列目の中央にトレイを装着したが、乗車定員は1名減って6名になる。座面にトレイを内蔵したから座り心地もよくない。ノーマルエンジン、ハイブリッドともに動力性能が足りない。

●人気グレード
1)G CUERO
2)ハイブリッドG CUERO
3)G

●値引き目標額:26万円→→→値引き引き締め傾向

■トヨタ ヴォクシー(価格:281万3800~334万7300円)

デビュー:2014年1月/全長4710×全幅1735×全高1825mm、ホイールベース2850mm、1620kg、1.8L直4+モーター、99ps/14.5kgm、82ps/21.1kgm(モーター)、WLTCモード19.0km/L(ZSハイブリッド)

●オススメなトコロ…全高が1800mmを超えるミニバンとしては、床が低めで乗降性も優れている。室内高にも余裕を持たせた。3列目は床と座面の間隔が充分にあり、膝の持ち上がる姿勢になりにくい。ボディサイズのわりに居住性は快適だ。3列目はレバーを引くだけで左右に持ち上がり簡単に格納できる。

●購入の際よく考えてみてほしいトコロ…ハイブリッドは車両重量のわりに動力性能が足りない。ハイブリッドシステムの一部が1列目の中央に張り出し、運転席や助手席からの移動がしにくい。1500Wの電源コンセントは、エアロパーツを備えたグレードでは、車両重量との関係で装着できない。運転支援機能も採用されない。

●人気グレード
1)ZS煌II
2)ハイブリッドZS煌II
3)ZS煌III

●値引き目標額:31万円→→→値引き拡大傾向


【番外コラム】残価設定ローンの〇と×

●オススメなトコロ…数年後の残価(残存価値)を除いた金額を分割返済するので、返済期間を満了しても車両は自分の所有にならないが、月々の返済額は安くなる。通常のローンより金利を抑えることも多い。日本車は残価を保証するので、資産価値を保てるのはメリット。

ライズは残価設定ローンの利用率が高い1台

 月々の返済額が安いので、常に多額の債務を負担。追突事故などの被害者になると、自分に過失がなくても、返済期間が満了して車両を返却する時に精算金を請求される。走行距離が規定を超えた時も、1km当たり5~10円の精算金を負担する。

走りを楽しむスポーツカーはあまり向いていない

(TEXT/渡辺陽一郎)

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