■ワースト上位3車が本格派クロカン四駆
以上のようにSUVのワースト上位3車は、すべて後輪駆動をベースにした悪路向けの4WDで占められる。堅牢なフレームを備えたボディに耐久性の高い足まわりを組み合わせて、車両重量はすべて2トンを超える。センターデフ式4WDを含めて、各種の抵抗も大きい。
そして車両の開発方針として、何よりも悪路走破力を重視している。海外の用途では、悪路で立ち往生すると、乗員の生命が脅かされる場面も多いからだ。
そのために悪路向けのSUVでは、燃費の優先順位が下がり、燃費性能も悪化した。悪路走行のニーズは切実で、今後はそれに応えられる電気自動車を開発できるのか、という課題も残る。
■SUVのワースト燃費ランキング4位:レクサス RX300 4WD/10.4km/L
ワースト4位はレクサス RXに直列4気筒2Lターボを搭載したRX300 4WDだ。WLTCモード燃費は10.4km/Lになる。2Lターボは、燃費に配慮したエンジンではなく、車両重量も2トン前後に達するから燃料消費量が増えた。
■SUVのワースト燃費ランキング5位:レクサス NX300 4WD Fスポーツ/11.2km/L
ワースト5位もレクサスのNX300 4WD Fスポーツ&バージョンLだ。WLTCモード燃費は11.2km/Lになる。エンジンはRX300と同様の2Lターボで、車両重量は1800kgだ。
このようにSUVの燃費ランキングを総合的に見ると、ベストもワーストも、9車種、レクサスを含めたトヨタ車が占めた。
トヨタの小型/普通車市場に占めるシェアは、2020年にはレクサスを含めると50%を超えており、SUV市場を善し悪しに関わらずトヨタが完結させている。
言い換えれば、トヨタが日本の自動車産業に与える影響は、商品開発を含めてきわめて大きい。SUVの燃費ランキングからも、トヨタの役割の重いことが分かる。
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