ヤリス VS プジョー208…ほか12番勝負!! 日本市場最強のトヨタは輸入車にも勝っているか?

■ハリアー VS BMW X4

ハリアー…全長4740×全幅1855×全高1660mm、車重1650kg。直4、2.5Lハイブリッド(178ps+モーター120ps)、WLTCモード燃費22.3km/L、400万円(Gハイブリッド)
ハリアー…全長4740×全幅1855×全高1660mm、車重1650kg。直4、2.5Lハイブリッド(178ps+モーター120ps)、WLTCモード燃費22.3km/L、400万円(Gハイブリッド)
BMW X4…全長4760×全幅1920×全高1620mm、車重1880kg。直4、2Lディーゼルターボ(190ps/40.8kgm)、WLTCモード燃費14.0km/L、695万円(xDrive20d)
BMW X4…全長4760×全幅1920×全高1620mm、車重1880kg。直4、2Lディーゼルターボ(190ps/40.8kgm)、WLTCモード燃費14.0km/L、695万円(xDrive20d)

 この組み合わせは「いいクルマ」の基準をどうするかが問題。

 X4はクーペであることを前面に打ち出したBMWならではの自称「SAC=スポーツアクティビティクーペ」だ。スタイリングが命なので、視界や車内の広さはそれなりに制約を受けているし、走りもかなりスポーティに味つけされていて乗り心地は硬め。それらが気になるという点では、「いいクルマ」の条件から外れるといえなくない。

 かたやハリアーも、X4ほど奇抜ではないにせよ、かつてないほど思い切った。とはいえ基本的には万人向けのキャラなので、乗り心地や広さの面でそれほど気になることもない。

 走りもX4ほどスポーティさを追求しているわけではないが、TNGAも効いて、「走りがよい」という印象ががぜん高まった。そのあたりは積極的に評価してよいと思う。

 一部の層に「欲しい!」と思わせる力や、乗った人に「凄い!」と感じさせるなどクルマとしての面白味ではX4が上回り、完成度も高いことには違いないのだが、いわゆる「いいクルマ」のイメージに近いのはハリアーのほうかな。

(TEXT/岡本幸一郎)

●いいクルマ指数
・ハリアー…9
・BMW X4…8

■シエンタ VS BMW2シリーズグランツアラー

シエンタ…全長4260×全幅1695×全高1675mm。直4、1.5Lハイブリッド(74ps+モーター61ps)、WLTCモード燃費22.8km/L、246万4000円(Gハイブリッド)
シエンタ…全長4260×全幅1695×全高1675mm。直4、1.5Lハイブリッド(74ps+モーター61ps)、WLTCモード燃費22.8km/L、246万4000円(Gハイブリッド)
BMW2シリーズグランツアラー…全長4585×全幅1800×全高1640mm。直3、1.5Lターボ(140ps/22.4kgm)、JC08モード燃費15.4km/L、423万円(218iグランツアラー)
BMW2シリーズグランツアラー…全長4585×全幅1800×全高1640mm。直3、1.5Lターボ(140ps/22.4kgm)、JC08モード燃費15.4km/L、423万円(218iグランツアラー)

 走行安定性、操舵に対する車両の反応、内装の質、シートの座り心地はグランツアラーの圧勝だ。その代わりシエンタは、薄型燃料タンクによって床が低く、3列目の居住性も快適だ。

 3列目を2列目の下側に格納すると、広い荷室になる。乗降性もスライドドアのシエンタが優れている。つまり走り関連はグランツアラー、使い勝手はシエンタが勝る。さらにシエンタの価格は、グランツアラーの約半額だから買い得だ。

(TEXT/渡辺陽一郎)

●いいクルマ指数
・シエンタ…8
・BMW 2シリーズ…5

■C-HR VS DS3クロスバック

C-HR…全長4385×全幅1795×全高1550mm、車重1440kg。直4、1.8Lハイブリッド(98ps+モーター72ps)、WLTCモード燃費25.8km/L、304万5000円(ハイブリッドG)
C-HR…全長4385×全幅1795×全高1550mm、車重1440kg。直4、1.8Lハイブリッド(98ps+モーター72ps)、WLTCモード燃費25.8km/L、304万5000円(ハイブリッドG)
DS3クロスバック…全長4120×全幅1790×全高1550mm、車重1280kg。直3、1.2Lターボ(130ps/23.5kgm)、WLTCモード燃費18.2km/L、426万円(グランシック)
DS3クロスバック…全長4120×全幅1790×全高1550mm、車重1280kg。直3、1.2Lターボ(130ps/23.5kgm)、WLTCモード燃費18.2km/L、426万円(グランシック)

 今日のSUVは、カッコよさと実用性を両立させて人気を高めた。特にC-HRとDS3クロスバックは、デザインの楽しさを大切にしている。

 C-HRも外観はスポーティで個性的だが、真横から見た時の姿などは、DS3クロスバックのセンスに負ける。C-HRの外観は、塊感を伴う正統的なカッコよさだが、DS3クロスバックには絶妙に崩した遊びもある。

 DS3クロスバックでは、インパネを筆頭に内装も遊んでデザインされたが、悪ふざけには陥っていない。対するC-HRは、視認性や操作性は優れているが、デザインは平凡だ。

 C-HRの外観は、DS3クロスバックほどではないものの相応に踏み込んだのに、内装では全然遊んでいない。そして外観は乗員から見えないので、運転中のC-HRは普通のSUVだ。

 その点でDS3クロスバックなら、常に個性的なクルマに乗っている実感を味わえる。愛車で出かける時は、服装にもこだわりたい気分にさせる。

 この2車種にとって、機能以上に大切なデザインで、DS3クロスバックはC-HRの先を走っている。

(TEXT/渡辺陽一郎)

●いいクルマ指数
・C-HR…5
・DS3クロスバック…8

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