■レクサスIS VS BMW3シリーズ
ISのビッグマイチェンによる改良は凄すぎる。エクステリアよりも中身だ。特にFスポーツの進化に目を見張るものがある。
まず静粛性が大幅に向上。高速を走るたびに気になっていたトーボードから響いてくるロードノイズがかなり低下。ドライブしていると1クラス上の高級感。その部分を3シリーズと比べると、甲乙つけがたいくらいだけど、まだちょっと3シリーズのほうが上。
さて、そこで気になるのが走りと乗り心地。3シリーズはランフラットタイヤ。この硬く叩くようなタップ感は現行モデルでかなり改善されたが、ISの進化したいなし感に筆者は惚れた。
そしてハンドリング。富士スピードウェイ傍に明神峠というとんでもないトリッキーなワインディングがある。これでもか! というくらい攻めてもしっかりと狙うラインをトレース。S字切り返しも、ブレーキングもカンペキ。スポーツハンドリングでは3シリーズを超えてます。
コスパはIS350(Fスポしかない)と330i Mスポーツが同等。ならISがイイね。
(TEXT/松田秀士)
●いいクルマ指数
・レクサスIS…9
・BMW3シリーズ…8
■レクサスRC F VS BMW M4
RC FのエンジンはV8、5Lの自然吸気エンジン(481ps)。M4は直6、3Lツインターボ(431ps)。
この2台、サーキットでのハンドリングに特化したモデル。そのためにベースモデルに比べてボディ剛性や軽量化、ブレーキ性能など広範囲に改造されている。
まずRC Fはマルチシリンダー自然吸気エンジンゆえに高回転域までレスポンスがよく、エンジンブレーキもよく効く。
M4も6気筒ではあるがターボゆえに、コーナー進入時のリアグリップをエンブレで減少させづらい。そのぶんリアが粘り過ぎる。
つまり、フロントの操舵のレスポンスでRC Fが鋭く曲がる。RC Fのほうがシャープなのと自然吸気ゆえにコーナリング中のアクセルコントロールでリアの挙動を変えやすい。ホイールベースはM4のほうが80mm長く、それも影響している。
つまりRC Fのほうがレーサー好み。しかし一般的にはリアサスボディ直付け、フルカーボン一体モノの軽量プロペラシャフトを採用したトラクション重視のM4が扱いやすい。この勝負M4だね!
(TEXT/松田秀士)
●いいクルマ指数
・レクサスRC F…8
・BMW M4…9
■レクサスUX VS アウディQ3
レクサスUXには2L直4エンジン+ハイブリッドと、ハイブリッドなしのコンベンショナルモデルがラインナップされ、ハイブリッドはFFとリアにモーターを配する4WDモデル。コンベのエンジンモデルにはFFのみがある。
一方、アウディQ3は1.5L直4ターボと2L直4ターボディーゼルの2種。ガソリンモデルはFFのみで、ディーゼルは4WDのみとなる。
この組み合わせを念頭に試乗すると、UXはハイブリッドモデルの乗り味がとても大人っぽく、同じプラットフォームを使うC-HRより格段に乗り心地、室内静粛性に優れる。
ハンドリングはコンベンショナルなガソリンが軽量なので軽快。ただしロール感を大切にしたハイブリッドの操舵フィールは好ましいものだ。特に4WDはより重くなるが前後バランスに優れる。
Q3はUXに比べてサスは締まり系。ボディとの一体感が魅力だ。やはり所有したいのはクワトロ4WDのディーゼル。低速域からトルクフル。しかも燃費がいい。
この勝負、非常に微妙だが、ハイブリッドを選ぶという条件付きでUXの勝ち!
(TEXT/松田秀士)
●いいクルマ指数
・レクサスUX…8
・アウディQ3…7
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