インフィニティQXシリーズの魅力と実力 高級SUVのド本命を日本で売ってほしい!!

ドイツ車に負けてないスタイルが自慢の「QX50」

 筆者が日本導入をもっとも熱望しているのが「QX50」だ。全長4690ミリ、全幅1900ミリのミドルクラスSUVであり、レクサスNXよりも大きく、RXよりはちょっとだけ小さい。スタイルが良く、ドイツメーカーのSUVと比べても、まったく見劣りがしないデザインクオリティだ。

QX50は北米販売の主力車種となっている
QX50は北米販売の主力車種となっている

 パワートレインは、日産の秘密兵器、VCターボ(2.0リッター直4可変圧縮、最大出力268ps)を搭載。マニュアルシフトモード付の無段変速機と、インテリジェント全輪駆動システムを組み合わせる。このパワートレイン、燃費とパフォーマンスで使い分けができる点が優れており、海外での評判がすこぶる高い。日本で味わえないのが非常に悔やまれるエンジンだ。

全長4690ミリ、全幅1900ミリのミドルクラスSUVであり、レクサスNXよりも大きく、RXよりはちょっとだけ小さい
全長4690ミリ、全幅1900ミリのミドルクラスSUVであり、レクサスNXよりも大きく、RXよりはちょっとだけ小さい

 余談になるが、このVCターボは、欧州向けの新型SUV「キャシュカイ」のe-POWER(1.5リッターVCターボ+e-POWER)の発電専用エンジンとして搭載されることが発表されており、中国向けの新型エクストレイルにも、このVCターボが搭載されることが発表されている。

 日本でもおそらく、今秋の登場が期待されている新型エクストレイルで、(発電専用エンジンとしてか、駆動用エンジンとしてか、あるいはそのどちらもか、はわからないが)何らかの形で、このVCターボが登場してくるだろう。

おしゃれさが際立つ「QX55」

 QX55は、インフィニティのラインアップで最新のモデルだ。かつてインフィニティで成功したモデルのひとつ、「QX70(2013モデルまでは「FX」という名)」の後継車的な位置付けで登場した。

 そのため全体的なプロポーションは、初代FXのマッシブなデザインテイストを受け継ぎ、ダイナミックで存在感のあるエクステリアが印象的だ。フロントグリルやエアインテークの模様は、日本の折り紙に着想を得てデザインしたそう。QX50のルーフラインとは全く異なり、クーペSUVらしさがあふれている。

2021年2月に登場したインフィニティの最新クーペSUV「QX55」。標準採用となっている20インチの大径タイヤホイールによって、キャビンのコンパクトさが際立っている
2021年2月に登場したインフィニティの最新クーペSUV「QX55」。標準採用となっている20インチの大径タイヤホイールによって、キャビンのコンパクトさが際立っている

 ちょっと残念なのは、QX70の血統を受け継ぐSUVとしては、エンジンが物足りなく感じるところ。さらにハイパワーなエンジン、例えば、Q50 RED SPORT(日本だとスカイライン400R)に搭載されている400ps級のV6ツインターボ版もあってほしかったところだ。

リアウィンドウが大きく傾斜した、クーペSUVスタイルのQX55。ピアノタイプのテールランプも特徴的
リアウィンドウが大きく傾斜した、クーペSUVスタイルのQX55。ピアノタイプのテールランプも特徴的

ファミリー向け高級3列SUV「QX60」の次期型もデビュー近し!!

 また、2020年9月には、次期型QX60を示唆する3列シートSUV「QX60 Monograph(モノグラフ)」が公開されている。ファミリーにむけた使いやすいMPV的な存在として、ラグジュアリーで落ち着いた雰囲気を醸し出しているデザインだ。量産モデルは、2021年に発表されるとのこと。

2020年9月に発表されたコンセプトカー「QX60 Monograph」。デザインの誇張はあると考えられるが、表面に凹凸のないスタイリッシュなデザインは、高級感が漂っている
2020年9月に発表されたコンセプトカー「QX60 Monograph」。デザインの誇張はあると考えられるが、表面に凹凸のないスタイリッシュなデザインは、高級感が漂っている
リアスタイリングもシンプルでカッコよい。ドアハンドルは隠すタイプとなっている
リアスタイリングもシンプルでカッコよい。ドアハンドルは隠すタイプとなっている

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