■「ワンダー」の楽しみ方は?
自らもミニカーショップ「ルット」として過去20回以上出店し、子どもの頃から家族で訪れていたというワンダー歴30年以上の五島昭仁さんにワンダーの魅力を聞いてみた。
「インターネットが一般に普及していない90年代前半。Amazonも楽天も、ヤフオクもない時代は、こだわりのミニカーを手に入れるにはミニカー専門店か、ワンダーなどのイベントで買うしかなかったのです。
コレクターと電話が頼りでした。ワンダーに行けば、いつも新鮮な発見がありましたね。
ワンダーの楽しさは『お宝さがし』の感覚です。全国からディーラーさんが集まり、一度にお宝を探せるイベントはワンダーが一番でしょう。
また、単に珍しいミニカーを売買する場というだけではなく、コレクター同士の交流の場でもあります。年に3回コレクター仲間に会うことを楽しみに来場される方も多いですよ。
私自身もミニカー店を経営しながら、自分自身もコレクターなので、他のコレクターがどんなミニカーを買ったのか気になります(笑)自分のコレクションが広がる機会にもなっていますね」
ちなみに、ワンダーでお宝ミニカーに出会うためには、やはり、朝一の開門前から並ぶのがベストとのこと。
千葉県から参加したコレクター歴20年以上のSさんは毎回、早い時間から並んで数々のお宝をゲットしているそうだ。
「お宝に出会うためには、やはり朝いちばんオープン前から並ぶのがベストですね。ショップによっては、ワンダーで販売するお宝ミニカーを事前にSNSなどで告知する場合もあります。コレクター仲間と会えるのもやはり朝が一番。たくさんの仲間に会えます。
午後はお買い得品探しですね。午前中、売れなかったミニカーをショップさんが大幅値引きして販売することが多いんですよ。通常、3000円~4000円する1/64ミニカーを1000円で販売していたお店もありました!
お買い得品狙いなら、午後から行くのもおすすめです。ただし、15時過ぎると片付け始めるお店も多いのでご注意くださいね」
■ワンダーに出品された、超お買い得ミニカー!
ワンダーには全国から名だたる有名店、老舗ミニカー店が出店するため、掘り出し物にもたくさん遭遇することができる。種類も豊富なうえ、びっくりするほどリーズナブルな価格も大きな魅力だ。
「ワンダーだけの特別価格」も実際多い。午後になって値札がさらに安く貼り換えられたり、1台300円のミニカーが3台300円に値下げされたりと、お買い得感満載だ。
実際、ワンダーにはどのようなブランドのミニカーを入手できるのだろうか?
100種類近いミニカーが集まる中で比較的手に入れやすいブランドを紹介してみたい。
1.トミカ
日本のミニカーといえばトミカ。近年は大人のトミカコレクターも急増している。ワンダーには1970年代からの貴重なトミカが多数出品されている。お宝トミカは午前中にだいぶん売れてしまったとのことだったが、1台1万円以上の高額トミカは午後もまだたくさん残っていた。高額トミカは「日本製などの廃盤品」や非売品の「企業トミカ」などが中心。
2.ホットウィール
近年、80-90年代の日本車を数多くHW化することで日本での販売台数を急激に伸ばしているホットウィール。ミニカー好きなおじさまたちの心をわしづかみ中!ワンダーではおもちゃ屋さんや通販で買うのよりも安い値段でなおかつ日本未発売の新作も多数販売されている。
3.イグニッションモデル
非常に精巧で美しい仕上げで人気急上昇中のイグニションモデル(本社:静岡県浜松市)。1/18サイズはほとんどが半額にて販売。中には1万円以上お安くなっている超お買い得品も。また、通常3500円前後の1/64モデルを1000円にて販売するお店もあった!
4.ターマック
筆者が購入した1台。1/43のターマックワークス2020ピンクのポルシェ993 RWBは、通常5000円以上で販売されていることが多いが、ワンダー大特価にて2000円でゲット!
5.TINY(タイニー・微影)
タイニ―は2005年に誕生した香港発の新興ブランド。2020年に日本法人となるTINY JAPANが設立された。ミニカー専門店の他、トイザらスなど量販店でも販売が開始され、日本での人気も急上昇している。実際に香港の街を走るクルマを精巧な作りで再現しており、ビルやアパートなど香港ならではのジオラマも人気。
6.拓意(タクイ)
拓意は中国発のミニカーブランドで、これから日本での人気も高まりそう。今回のワンダーでも珍しい中国車やかつてダイハツが中国で生産していた「ダイハツ・シャレード」など、激レア車種のミニカーにマニアが集まっていた。
* * *
40周年となる今年のワンダーは、あと2回開催予定となっている。
・第108回(夏)2021年7月25日(日) 10:00~
・第109回(冬)2021年12月12日(日)10:00~
場所:横浜産貿ホール/入場料:1,000円
7月まで待てない!という人におすすめなのがこちら。「ワンダーのようなイベントを浜松でも開催したい!」という有志によって始まった「カートイズ祭」が6月20日(日)に開催される。
第17回カートイズ祭 in 浜松 2021 2021年6月20日(日)10:00~15:00
浜松市総合産業展示館1F 大ホール/入場料:500円(午後より無料)
主催:カートイズ祭実行委員会
コメント
コメントの使い方