迫力のLX、優雅なRX、パワトレの選択肢が多いNX、コンパクトなUX
●パワートレインの選択肢が多い新型NX
10月に発売開始となる新型NXは、従来型NXに対して、スタイリングはほぼキープコンセプトであったが、ボディサイズは若干大型化し(従来型NXよりも20mm伸び、20mmワイドに、5mm背が高くなり、ホイールベースも30mm伸びた)、細部がよりダイナミックなデザインとなった。
そして最大の特徴は、なんといってもパワートレインだ。注目の18.1kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載する2.5L直4プラグインハイブリッドと、2.5L直4ハイブリッド(FFとE-Four)、2.5L直4NAガソリンエンジン(FFとE-Four)、そして、2.4L直4ガソリンターボ(電子制御フルタイム4WD)の、なんと6種。トヨタが持つエンジンラインアップをフルに織り込んできた。
プラグインハイブリッド車の燃費や加速性能などは、今後明らかにされていくだろうが、RAV4PHVの圧巻のパフォーマンスから想像すると、半端ない加速力の快速ラグジュアリーSUVになっていることだろう。
ただし、714万円~と超高額になる模様。RAV4PHV(469万円~)よりも200万円以上も高く、RX450hが買えてしまうほどだ。RAV4PHVのときも予想に反して大人気となったため、ふたを開けてみなければわからないところもあるが、おそらく人気の中心となるのはハイブリッドのNX350hだろう。
●取り回ししやすいサイズと手ごろな価格が魅力の「UX」
UXは、コンパクトなサイズと個性的なデザイン、そして、レクサスとしては手ごろな価格(UX200 397万円~)も人気の理由のひとつだ。ボディサイズは、CH-Rよりもひとまわり大きいが、全高が抑えられているため、コンパクトカーとSUVのクロスオーバー的な印象が強い。
また、最小回転半径が5.2mと、コンパクトSUVの中でも小さく、都内でも取り回しのしやすい絶妙なボディサイズもあり、運転は抜群にしやすい。ちなみに、NXは最小回転半径5.6m(18インチ)、RXは5.9mだ。弱点といえば、NXやRXには及ばないインテリアの質感くらいだろう。またUX300eは、レクサス唯一のバッテリーEVであり、どうしてもEVが欲しいという方はこの一択となる。
●ゆったりしたインテリアが魅力の「RX」
全長4890mm、全幅は1895mm、という立派なサイズのRX。このサイズをうまく生かした、シャープでダイナミックなエクステリアデザインは、迫力を感じさせてくれるが、最小回転半径が5.9m(FF、AWDとも)と、この手のSUVにしては大きめ。
この最小回転半径5.9mという数値は、先日発売となった新型(300系)ランドクルーザーと同じ数値であり、駐車場などでの取り回しには、多少苦労するかもしれない。
しかし、新型NXに対して30mmも車幅が広いRXは、ダッシュボードやインパネ周りが伸びやかに使え、ナビゲーションモニターやエアコン吹き出し口、シフトノブやドリンクホルダー、コントロールスイッチなどを、ぎっちりとレイアウトする必要がないためか、優雅でおおらかな雰囲気が漂っている。
新型NXが、いかに最新のデジタルインフォテイメントを投入し、豪華な内装素材を使おうとも、RXの空間の広さには敵わない。インテリアに「上質感」を求める方には、やはり、RXの方がおすすめだろう。
●ランクルに高級感をプラス!! レクサス最大のSUV「LX」
レクサスLXの日本市場導入は2015年のこと。日本のみならず、いまや世界中から圧倒的な支持を得ている、トヨタのランドクルーザー(以下ランクル)と姉妹車だ。悪路走破性など、クルマとしてのポテンシャルの高さはランクル同様であるが、滲み出るオーラは、ランクルとはひと味ちがい、高級感に溢れている。
ラダーフレームの強靭な車体と、ハイテクの足回りの効果もあり、オンオフ問わず、どこでも快適に走ることができる。全長5080mm、全幅1980mmのボディは、当然、日本国内で扱うには持て余すサイズだが、その分満足感も高い。姉妹車のランクルが300系へとモデルチェンジしたことで、このLXもそう遠くないうちに、新型へと刷新されることだろう。
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