お手並み拝見!! ロールスロイスら伝統のあるメーカーが作った初めてのSUV

ベントレーベンテイガ

日本デビュー:2016年6月
全長×全幅×全高:5150×1995×1755mm
エンジン:5945cc、W12DOHCツインターボTSI 608ps/900Nm
価格:2786万円

※スペック、価格はW12

コンチネンタルGTから続く新世代フロントマスクを採用し、エレガントさよりも獰猛さを醸し出している。見た目に反して乗り味はエレガントに仕上げられている

 ハイエンドブランドのSUVカテゴリー参入、その先陣を切ったベンテイガが登場したのは15年のことだ。ウルスと同じくMLB EVOモジュールを用いてグループの技術的資産を活用しているが、象徴的なエンジニアリングとして与えられたのがW型12気筒だ。

 アウディA8のトップグレードを除けばベントレーが実質的には専有しているこのユニットは、608psのパワーもさることながら900Nmに達するトルクを1250rpmから、12気筒らしく極めて滑らかにタイヤへと伝えてくる。

 踏めば当然速いは速いが、そのGの感触すら上品だ。

 いっぽうでベンテイガにはウルスと同じ型式のV8も搭載されるが、こちらは軽さを利してはっきりと運動性能に長けており、レスポンスも快活。ベントレーのスポーツイメージを前進で表現している。

 どちらのキャラクターを選ぶかは限られたオーナーのお楽しみだが、いずれにも杢や革を張り巡らせた内装で贅の極みを堪能できる。

ジャガーFペイス

日本デビュー:2016年6月
全長×全幅×全高:4740×1935×1665mm
エンジン:2994cc、V6DOHCスーパーチャージャー 380ps/450Nm
価格:982万円

※スペック、価格はS

ユーザーのニーズに合わせてバリエーション豊富なラインアップを誇り、最強バージョンは550psの5L、V8スーパーチャージャーを搭載するSVR

 ベンテイガと同じく2015年のフランクフルトショーでプレミアとなったジャガーのSUVがFペイス。英国の伝統的なブランドが同時に参入したことで、もはやSUVカテゴリーが世界中の自動車メーカーにとって無視できない存在であることが印象づけられた。

 Fペイスのライバルはこの項でも触れられるアルファロメオステルヴィオやポルシェマカン、メルセデスベンツGLCといったいわゆるDセグメント級モデルたち。

 これらの中で、再生アルミを8割以上用いる持ち前のアーキテクチャーを核に、2L、4気筒でも動力性能的に充分成立する軽量・高剛性な車体を武器として軽快な走りを個性とする。

 いっぽうでライドフィールや操舵感についてはSUVをしてジャガーらしいしっとり感も宿っており、動的な総合質感は相当に高い。

 ちなみに同門のレンジローバー・ヴェラールは同じアーキテクチャーを用いており、Fペイスとは兄弟的な存在となる。

アルファロメオステルヴィオ

日本デビュー:2018年7月
全長×全幅×全高:4700×1955×168mm
エンジン:2891cc、V6DOHCツインターボ 510ps/600Nm
価格:1167万円

※スペック、価格はクワドリフォリオ

ジュリアと同じFRプラットフォームを採用し、通常時は100%後輪駆動ゆえ、ハンドリングも秀逸。アルファロメオの新たな顧客獲得に大きく貢献している

 プレミアムブランドへの移行を図ろうとする新世代アルファロメオの屋台骨を託されたのが、同社初のSUVとなるステルヴィオ。

 アーキテクチャーはジュリアと同じFR系となり、ホイールベースも同じ。ジャガーのFペイスとも比肩する軽量構造でありながら、通常は100%後輪駆動、必要時は最大60%の駆動力を前輪へと送る電子制御オンデマンド型4WDを備えるなど、本格的なメカニズムをウリとする。

 重心高やロールセンター、前後重量配分などを緻密に調整してまで狙ったキャラクターは、超絶ハンドリングSUVという見た目とは相反するもの。ステアリングのギア比はやたら詰められており、手首の動きだけでもノーズをイン側にグイグイと食い込ませていく動きにはとにかく驚かされる。

 510psのパワーをもってニュルを7分51秒台で走りきったというトップグレード「クワドリフォリオ」のバキバキぶりはライバルをいまだ寄せ付けず。

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