ジムニー、ハスラー…から読みとく謎多きスズキデザイン6選

【いまひとつなデザイン1】SX4 Sクロス 「なんでこうなるの?」

SX4 Sクロス:214万560~235万6560円

 先代SX4はフィアットとの共同開発で、デザインはイタルデザイン。あのジウジアーロ氏のカロッツェリアだった。日本ではウケなかったが、素朴でありながらセンスあるフォルムがすばらしく、個人的に大好きだった。

 が、現行モデルはスズキの独自開発になり、なぜかデザインが猛烈な凡作に。どうにもバランスの悪いダサい形になってしまった。

WRCマシンに抜擢されたSX4の2代目がSX4 Sクロスで、2015年2月に日本デビュー。ハンガリーのマジャールスズキで生産し輸入。マイチェンで顔が激変

 しかも、マイナーチェンジでBMWの出来損ないみたいなフロントグリルまで装着され、「なんじゃこりゃ!?」というシロモノに。日本ではまったくと言っていいほど売れていないので(今年1~5月の販売台数は578台)、あまり目にすることもないが。

 現行SX4 Sクロスは、ハンガリー工場での生産がメイン。その後インドや中国での生産も始まったが、東欧や南欧の大衆向けSUVということなのだろうか? それにしても、スズキらしいセンスがまったく感じられない。

【いまひとつなデザイン2】エスクード 「鈍重でバランスが悪い」

エスクード:265万8960円

エスクードは2015年10月から日本で販売開始。スズキ独自の4WD技術のオールグリップを搭載し本格オフロード走行もこなすタフさが魅力だが販売面で苦戦

 これもSX4 Sクロス同様、まったくセンスを感じさせない、コンパクトなのに鈍重でバランスの悪いSUVだ。

 初代エスクードは、どこかフランス車の香りを漂わせるステキなデザインだったが、2代目から突如途上国向けの安物デザインに変身し、3代目、そして現行の4代目もその流れで来ている。これもまたスズキデザインの奥深さか……。

初代エスクードは1988年にデビュー。オフロードを走れるシティオフローダーの先駆けとして新ジャンルを構築。武骨なまでのスクエアなデザインも好評だった。代を重ねるごとに存在感が薄くなっているのが残念

【いまひとつなデザイン3】バレーノ 「はっきりインド向け」

バレーノ:154万4400~172万8000円

 これは非常にわかりやすくインド向けの商品。フロントマスクはヒンドゥー教寺院の曲線を取り入れたのか? 内装のチープさはまさに途上国向け。インドでは人気なので問題はないのだが、なぜこのクルマをわざわざ日本市場に投入したのか、その理由がわからない。 

 予想どおりほとんど売れてないし……(今年1~5月の販売台数は367台)。インドから全世界に輸出されているので、その一環で日本にも来たんでしょうけど。

2015年10月にインドでデビューし、日本では2016年3月から販売開始。エンジンは1.2LDOHCと1LDOHC直噴ターボの2種類。全幅は1745mmの3ナンバーサイズ

 バレーノに関しては、インド市場がメインの商品なので、一概にデザインがイマイチとも言えないが、日本市場では落第デザインというしかない。

 その他、現行ワゴンRのデザインも迷走している。初代から続いた名作の系譜を覆した凡作だ。

 まあ、失敗もあるから成功もあると思えば、いろいろあっていーんですが。

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