トヨタ セラ/1990~1994年
■中古車相場/ 50万~100万円
運転席と助手席のドア全体が上方に持ち上がる「ガルウィング式ドア」は、基本的にはスーパーカーの専売特許みたいなものです。
しかし1.5Lの(失礼ながら)しょぼいエンジンを搭載する小ぶりな3ドアクーペにガルウィングドア(正確にはバタフライドア)を付け、それだけではなく、ボディの上半分をほぼすべてガラスにしたという「伝説の一台」が、1990年から1995年まで販売されたトヨタセラです。
当時の新車価格はベースグレードが約160万円で、室内に合わせて音響解析した「スーパーライブサウンドシステム(CD・10スピーカー・DSP搭載)」装着車は190万円以上でした。
最近の中古車相場は50万~100万円といったところで、ボリュームゾーンは70万円前後です。
100万円ぐらいの超バリモノ(程度極上)を買うのがベストなんでしょうが、70万円前後の中古車であっても内装がキレイで(車の設計上、紫外線で内装がヤレてる個体も多い)、エアコンがちゃんと利く個体が見つかったならば買ってもOKです。
ルーフ部分がすべてガラスなため、エアコンが利かないセラに夏場乗るのはほぼ自殺行為。エアコンの状態だけはぜひ真剣にチェックしてください。
その他箇所の純正補修パーツも今や基本的には廃番ですが、トヨタの他モデルから流用できる部品も多いため、根性があればどうにかなります。
スズキ ツイン/2003~2005年
■中古車相場/ 30万~50万円
ドイツの「スマート」に遅れること約6年の2003年、ニッポンの浜松市からも乗車定員2名の超小型シティコミューターが誕生しました。伝説の迷車(?)、スズキ ツインです。
その全長はわずか2.7m強。これはちょっとしたセダンの「全長」ではなく「ホイールベース」とほぼ同じでした。
グレードは、660ccの直3を搭載するガソリン車(廉価版の「ガソリンA」と上級の「ガソリンB」)のほか、市販軽自動車初の「ハイブリッド」もありました。ただ、これはトランク部にバイク用のバッテリーを敷き詰めた簡易的なものでしたが。
新車時価格はガソリン車が49万~90万3000円で、ハイブリッドが129万~145万9500円。……ハイブリッドはけっこう高いですね。
それに対して現在の中古車相場は意外と安くはなく、ガソリン車が30万円前後、ハイブリッド車が50万円前後といったところ。もちろん、10万円ぐらいの激安物件もあるのですが、ボリュームゾーンはあくまで30万~50万円あたりなのです。
この高値(?)の要因は、特殊で希少な車であるため「好きな人は好き」ということに加え、「ここ最近、カスタムを楽しむためのベース車両としてそこそこ人気があるから」という理由もあります。
なにせ構造がシンプルですからいろいろな細工が簡単に行えますし、また超軽量ですから(ガソリンBで車重600kg)、エンジンをアルトワークス用のターボに載せ替え、なおかつ足回りも強化すれば鬼のように速いマシンに生まれ変わるのです。
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