こんなクルマよく売ったな!! 【愛すべき日本の珍車と珍技術】走りのよさが光るFRワゴン[アルテッツァジータ]はなぜ売れなかったのか?

こんなクルマよく売ったな!! 【愛すべき日本の珍車と珍技術】走りのよさが光るFRワゴン[アルテッツァジータ]はなぜ売れなかったのか?

■美しさと機能性を併せ持った個性的なインテリア

 車内は適度に広く、細部まで上質感にこだわった作りがなされている。運転席周辺は、インストルメントパネル上部からセンタークラスター、シフトレバーまわりにかけてソフトフィール塗装が施され、樹脂感のない軟らかな手触りが質感の高さを実感させる。

 シート表皮はグレードによって設定が異なるが、上級グレードでは、シートサイド部に玉縁をあしらった本革+エクセーヌ表皮シートが標準となり、さらにシートのメイン部分には緻密な孔開け加工を施したパーフォレーションレザーを採用した本革シートがオプションで設定されていた。

 先進的という点では、インパネ中央のポップアップ式エレクトロマルチビジョンが目を引く。7インチのワイドディスプレイは、未使用時にインストルメントパネル内に収納できる機構を備えるほか、DVDボイスナビゲーションの採用をはじめ、FM多重放送、VICS受情機器への接続に対応するなど、当時としては最新鋭の機能を有していた。

 また、オーディオはインダッシュCDチェンジャー、MD一体型AM/FM電子チューナーと6スピーカーとを組み合わせたシステムに加え、9スピーカーのスーパーライブサウンドシステムを全車にオプション設定するなど、車内のエンターテインメントを充実させることで、移動時間を快適かつ楽しいものにしてくれた。

インパネまわりは樹脂感をなくすために柔らかなソフトフィール塗装が施され、あえて装飾を抑えめとすることで質感の高さを表現。ポップアップ式のエレクトロマルチビジョンなど先進的な機能を装備
インパネまわりは樹脂感をなくすために柔らかなソフトフィール塗装が施され、あえて装飾を抑えめとすることで質感の高さを表現。ポップアップ式のエレクトロマルチビジョンなど先進的な機能を装備

 走りのよさはアルテッツァ譲りだった。搭載するパワーユニットは2Lに加え、アルテッツァに設定されていない3L直6のBEAMS 2J2-GEエンジンも用意されていた。VVT-i、ステンレス製の低熱容量エキゾーストマニホールド、ロングデュアル排気管、低背圧マフラーといったメカニズムの採用より、最高出力220ps、最大トルク30.0kgmというパフォーマンスを発揮する。

 トランスミッションはフレックスロックアップ制御、ドライバーの意思や道路状況に応じてシフトパターンを切り替えるAI-SHIFTといった先進の制御技術を駆使したスーパーインテリジェント5速AT(FR車のみ)を組み合わせることで、優れた動力性能と燃費のよさを両立し、さらに上級車種に比肩する静粛性によって爽快かつ上質な運転感覚が味わえた。

 さらに、電子制フレックスロックアップ付き4速ATのほか、滑らかでスムーズな変速フィーリングと低燃費を追求する一方、2速から5速まで繋がりのよさを追求してクロスギヤレシオ化した6速MTも選択できた。

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