1989年1月、初代レガシィに初めて搭載されたEJ20エンジン。スバルは2019年12月末で、EJ20エンジンの生産を終了するとともに、同時にそのEJ20エンジンを積んだフィナーレを飾る特別仕様車「WRX STI EJ20 ファイナルエディション」を、2019年10月24日から11月10日まで予約を受け付け、限定555台を販売すると発表した。
応募多数の場合は抽選となり、結果は2019年11月14日に発表。翌2020年1月から生産を開始する見込みとなっている。
・価格/WRX STI EJ20 Final Edition 452万1000円(10%税込)
・WRX STI EJ20 Final Edition FULL PACKAGE 485万1000円(10%税込)
さて、約30年にわたってスバルの主力エンジンだったEJ20エンジン。どんなエンジンだったのだろうか?
そのなかから、思い出深いEJ20エンジン搭載車を振り返り、名車だと思う7車種を選んで、魅力をお伝えしていこう。
文/岡本幸一郎
写真/スバル ベストカー編集部
22B-STIバージョン/1998年3月
EJ20エンジンの最高峰はなんだろうと考えた場合、やはりインプレッサ22B-STIバージョンがナンバー1、とするのに異論は出ないだろう。
1997年にWRC3連覇を達成したことを記念して、1998年に発売され、400台をたった2日で売り切ったモデルだ。
迫力のあるブリスターフェンダーを樹脂製ではなくオリジナル同様に鉄板をプレスして手作業で溶接フィッティングしており、これによって車幅も1770mmまで広げられている。そのオーバーフェンダーだけでも4枚の部品単体価格が約85万円。
注目はやはり搭載されたエンジンだ。EJ22改と呼ばれる2212㏄、水平対向4気筒ターボエンジンで、EJ20をベースにボアアップ(ボアを92.0から96.9mm)してSTI専用チューニングが施されている。
このエンジン、排気量アップの効果もあり、低速域からとてもピックアップが良く7000rpmくらいまでは非常に気持ちよく回る。トップエンドは7900rpmだが、そこまで回す必要もないくらいにトルクの太さを感じさせる。
この頃は自主規制があり280ps/37.0kgmだったが、絶対的パワーは別として、22Bは低速域のトルクが太かったので、非常に乗りやすく、シュンシュン回る気持ちいのいいエンジンフィールである。
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