■リアルなレースを彷彿とさせる見応えのある決勝ラウンド
決勝ラウンドは周回数32周、タイヤ消耗3倍、燃料消耗2倍という設定で行われた。必ず1度ないし2度のピットインが必要になる消耗設定だ。(グランツーリスモSPORTはレースを面白くするために独自のレース設定ができる)
「eモータースポーツではスタート直後の1コーナーが荒れやすい」と言われるが、今回も複数台が絡むアクシデントが発生。ポールの大湯選手は冷静にバックミラーで見て対処するも行き場がなくなってしまい大きく順位を落としてしまう。
以後トップ争いは坪井翔選手、平川亮選手、山下健太選手とeモータースポーツ経験の豊富な3名に絞られたかに見えた。
坪井、平川両選手はタイヤと燃料をセーブしてピット回数を抑える1ピット作戦。山下選手は他の2人と違い軽い燃料と新しいタイヤでプッシュし続ける2ピット作戦という勝負に出た。
こういった作戦もチーム無線がなくドライバーが自分の判断で行うのがeモータースポーツ。全力で走り続けながらも周りの様子を見ながら自分でレースを組み立てる頭脳が必要となる。ただ速いだけでは勝てないのだ。
トップ坪井選手の後ろでスリップストリームを使いひたすら燃費を抑えるクレバーな走りに徹していた平川選手。ピットでの給油時間を短くできピットストップで坪井選手を逆転しトップに立った。
このまま平川選手が逃げ切るかと思いきや坪井選手を引き離そうと燃料を使いすぎファイナルラップでまさかの給油ピットイン! 見事再逆転で坪井選手がスペシャルラウンドを制した。
2ピット作戦を取った山下選手は3位まで順位を上げてきた大湯選手と手に汗を握るような激しい3位争いを展開レースを盛り上げた。こちらも大湯選手がまさかのガス欠でスローダウン。ファイナルラップまでドキドキするような見応えあるレースでますますリアルの開幕戦が楽しみになった。
テクニックもさることながらクリーンなバトルからペナルティースレスレのバトル。ドライバーそれぞれの性格も見えて「これぞ本物のレース」と言えるような内容だった。できることなら是非ヴァーチャルシリーズももっと見てみたい。
■eモータースポーツおすすめアイテム
今回紹介するeモータースポーツ用品はcostick製STRASSEレーシングコクピット。ハンドルコントローラーを使ってリアルなレーシングシミュレーターをプレイするには環境も大事。最高の環境といえばやはりレーシングコクピットを導入することだが決してどれでもいいという訳ではない。
ハンドルコントローラーからのフィードバックを遅れることなくしっかりプレイヤーに伝える為にはしっかりとした剛性が必要。より実車に近いポジションでプレイすることで長時間のプレイでも走りに集中でき成長も早くなる。
高級感のあるアルカンターラ調のシート付きで5万円台コストパフォーマンスも高く、世界のトッププレイヤー宮園拓真選手も愛用していることも有名。細かな部分までプレイヤー目線で開発され使い勝手がよく非常に人気の高いコクピットだ。
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森吉雄一/元全日本ジムカーナドライバー。引退後はドラテクだけでなく、車両の分析力・セットアップ能力を買われ、チューニングショップやパーツメーカーのデモカー開発やタイムアタッカーとしても活躍。
現在はドライビングアンチエイジングの一環としてe-motorsportsに挑戦。「50歳を超えてもまだまだ戦えることを証明したい!」
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