新型ステップワゴンは2021年秋デビューが濃厚!! ライバル車にどう対抗するのか 

新型ステップワゴンは2021年秋デビューが濃厚!! ライバル車にどう対抗するのか 

 2Lクラスミニバンはかれこれ20年熾烈な販売合戦を展開している。現在はトヨタヴォクシー/ノア/エスクァイア、日産セレナ/セレナハイウェイスター、ホンダステップワゴン/ステップワゴンスパーダがしのぎを削っている。

 しかしかつてこのクラスの王者だったステップワゴンが現行モデルでライバルの後塵を拝している。

 ステップワゴンは現行モデルが5代目となるが、6代目の新型はいつ登場するのか? どんなクルマになるのか? について考察していく。

文:遠藤徹/写真:HONDA、ベストカー編集部

【画像ギャラリー】2Lクラスミニバンのパイオニア的存在でけん引してきた歴代ホンダステップワゴン


2020年1月にハイブリッドがe:HEVと名称変更

2020年1月にハイブリッドモデルの名称がフィットと同じe:HEVに変更されたが、システム自体に変更はない

 現行モデルのステップワゴンは2015年4月にデビューし、2020年5月の段階で丸5年が経過したことになる。

 現行のデビューを含め大きな改良は以下のようになる。

■2015年4月/現行型デビュー
■2016年10月/ホンダアクセスが手掛けるコンプリートカーのモデューロXを追加
■2017年9月/マイナーチェンジ
■2018年12月/モデューロXをマイチェン

 ステップワゴンはライバルに対して走りの評価が高いため、モデューロXはミニバンとは思えないハンドリングでユーザーからも好評だ。

2016年にカタログモデルとして追加されたモデューロXはミニバンでもナンバーワンのハンドリングと評価が高く、新型にも設定されるはず

 2017年9月のマイチェンでは、ステップワゴン史上初となるハイブリッドをエアロタイプのスパーダにのみ追加設定(標準には設定されず)。

 ハイブリッドシステムはアコード、オデッセイに搭載されている2L、直4DOHC+2モーターのi-MMDが与えられた。

 これにより、トヨタヴォクシー/ノア/エスクァイアハイブリッドに対抗できる武器を得たように思えたが、大きく好転しなかった。

 ステップワゴンよりも後からハイブリッドのe-POWERを追加したセレナ/セレナハイウェイスターがe-POWERの追加で販売アップしたのとは好対照の結果となってしまった。

 2020年1月の改良で、ハイブリッドシステムは変更ないものの、ハイブリッドモデルはフィットと同じe:HEVの名称が与えられている。

セレナは2016年にフルモデルチェンジ
ステップワゴンの2020年の販売台数は、ノア、エスクァイアとほぼ同等で、セレナ、ヴォクシーの半分ということでかつての王者としては寂しい

ステップワゴンの現状

標準タイプは個性的なフロントマスクが与えられているが、押し出し感が弱く、地味な印象を与えるのが敗因と考えられている

 ステップワゴンは決して売れていないわけではない。販売台数も3000台レベルは安定してキープしている。しかし、強力なライバルにより苦戦しているように映ってしまうのも事実だ。

 都内のホンダカーズの営業担当はステップワゴンの販売について、

「ライバルも含め2Lクラスのミニバンは、エアロタイプが人気です。ステップワゴンは販売の約80%がエアロタイプのスパーダとなっています。標準タイプが地味で販売台数が伸ばせず、結果的にスパーダの比率が高くなっている形です。標準タイプの苦戦が、ライバルに対して苦戦している要因だと考えられます」

 と、コメント。

ハイブリッドは2017年のマイナーチェンジでスパーダにのみ設定された。アコード譲りのシステムゆえ、走りの質感は抜群に高い

 ステップワゴンは、ハイブリッドのe:HEVがライバルに対し価格設定が高いことも苦戦の要因ととなっていると言われている。

 ハイブリッドの価格はステップワゴンが342万7600~364万1000円、セレナe-POWERが299万7500~372万5700円、ヴォクシー/ノアが305万9100~334万7300円、エスクァイアが337万9200円となっている。

 単純比較はできないが、ステップワゴンのハイブリッドはスタート価格がライバルよりも高くなっている。

「現在は残価設定ローンを利用するお客様が増えているため、ライバルよりも高い価格設定がそれほどネガな材料になっているとは感じていません」(前出都内ホンダカーズ営業担当)

 そのほか販売面では、多人数乗車が必要な人はステップワゴンを選択する。しかし夫婦+子どもなど4人以下でしかクルマは使わないが、広いスペースを求めているユーザーは、N-BOX、フィットに流れている点も無視できない。

スペースユーティリティに優れたN-BOXだけでなく使い勝手のいい新型フィットにもステップワゴンのユーザーが流れているという

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