2020年下半期最注目のブランニューSUV「ヤリスクロス」は10月下旬デビュー濃厚!
2020年4月23日、オンライン上でサプライズ公開された新型ヤリスクロスが10月下旬にもデビューするという。
ヤリスのSUV版に位置付けられる同モデルは、当初ジュネーブモーターショーで世界初公開が予定されていたものの、新型コロナ禍により発表延期。その後、突如4月23日にオンライン上で、その姿がお披露目された。
同時に日本での発売時期は「2020年秋」とアナウンスされていたが、遠藤徹氏の取材により、10月下旬のデビューが濃厚に。気になる価格は? 以下、最新情報をレポートしたい。
文:遠藤徹
写真:TOYOTA
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ヤリスクロス 注目のデビュー次期は10月下旬が濃厚
ヤリスの派生クロスオーバーSUV「新型ヤリスクロス」が、今秋の10月下旬にも衝撃デビューすることが濃厚になっている。
「ヤリス」の名称を冠することは、同車とかなりのパーツなど共用部分が多い仕立てと思われるが実際は大きく異なる。
パワーユニットの1.5L系は共用するものの、ボディパネルは別設計の本格的なSUVシェルであり、ラフロードでの走破性もかなり高めている。
ヤリスが丸みを帯びたキュートな5ドアハッチバックデザインなのに対してヤリスクロスは直線基調の背が高めのクロスオーバーシェルを採用する。
ボディサイズは全長4180×全幅1765×全高1560mmで、ヤリスの同3940×1695×1500mmに比べると、ひと回り大きく、3ナンバーサイズを採用し、背も60mmも高い。
最低地上高はヤリスの140~160mmに対して185mm程度と高くすることで、悪路での走破性向上に対応させている。
プラットフォームは共用しているがホイールベースは10mm、トレッドも拡大している。ホンダがフィットをベースにヴェゼルを派生させたような手法で新たに仕立てているといえる。
パワーユニットは1.5LガソリンNA、同ハイブリッドで、どちらも駆動方式は2WD/4WDが選べ、トランスミッションがCVTの組み合わせであり、ヤリスのように6MTは設定しない。ハイブリッドの4WDは電気式のE-Fourとなる。
性能はヤリスの1.5系と同じだが、燃費はボディサイズがひと回り大きくなるのと車重が150kg程度重くなることからそのぶん悪化する。
価格はライズとC-HRの中間で200万~250万円の見込み
車両本体価格は、ライズとC-HRの中間で200万~250万円あたりの設定となりそう。
ライバルのホンダ ヴェゼルは1.5Lターボエンジン車を除くと211万~300万円であり、2021年はじめのフルモデルチェンジでさらに10万円程度の値上げとなるから、これを見込めばC-HRにかなり近い設定になるかも知れない。
C-HRは背が低く、クーペ的なスタイリッシュなデザインで室内が狭いのがネックになっているが、ヤリスクロスは背が高く、室内が広いのでコンセプトの違いで棲み分けが可能になるともいえるだろう。
ホンダがフィットとヴェゼルを別名称としているのに対して、ヤリスクロスが同一ブランドにしたのはなぜか。
グローバルではフォルクスワーゲンなど他の欧州車勢と国内ではフィットシリーズとのシェア争いでの対抗策で優位に駒を進める必要があるとの判断がありそう。
また、トヨタは国内ラインナップを30車種と、2018年時点に対して半分に削減することを表明している。2020年5月時点では商用車を含めて52車種であり、あと22車種も減らす必要がある。
ヤリスクロスを別ブランドにすれば、逆に増えてしまうことになる。ヤリスシリーズにカウントにすることで、トータルの販売台数に含めると、計画通りに販売できれば50%以上の上乗せになるので、ヤリスは銘柄別のトップブランド獲得を維持し続けることが可能になるともいえる。
今後の展開スケジュールとしては8月の夏休み明けにも、詳細な商品説明をした販売マニュアルを傘下トヨタ系列店にウェブサイトで提示。
9月初め頃には車両本体やオプション、付属品の価格を決め、事前の先行予約をスタートさせ、発表、発売日までには月販目標を上回る受注を確保する方針で臨むものと思われる。
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