6気筒エンジンが決め手!? 三菱ふそうファイター中型スワップボディ車の開発ストーリーに昂ぶる!!

実用性の高さが自慢のエア式昇降装置

スワップボディ車はボディに脱着機構を搭載。単車でもトレーラのようにシャシーとボディを分離できるので、運用の幅が広がる
スワップボディ車はボディに脱着機構を搭載。単車でもトレーラのようにシャシーとボディを分離できるので、運用の幅が広がる

 今回パブコが採用したエア式昇降装置はドイツ製。中型より一足先に統一規格が制定されている大型スワップボディ車は、フルエアサスシャシーの車高調整機能を用いて脱着を行なうが、こちらはボディを持ち上げて脱着を行なうのが特徴だ。

 操作手順は、ロックを解除/エアバッグを膨らます/アウトリガーを展開する /エアバッグを縮ませる、の4工程。上昇時間は積み荷を積んだ状態で約1分とスピーディで、上昇幅が280mmあるため、地形の影響も受けにくい。

 操作レバーはリアオーバーハング左側のボックス内に搭載。エア式昇降装置に備わる三角錐の突起で位置決めを行なったのち、海上コンテナ運搬用トレーラ同様のツイストロックでシャシーとボディを完全に固定する。

 ボディ仕様は3方開の平ボディで、車両重量5240kg、最大積載量8200kg。ただし、スワップボディ車はボディも積載物という考え方のため、ボディ自重1900kgを引いた6300kgが正味の積載量となる。ちなみに、同等装備の平ボディと比べ、重量差は約1tという。

中型スワップボディ車を導入するセンコーの狙い

ボディの脱着は、エア式昇降装置のエアバッグを膨らませ、アウトリガーを展開し、シャシーを真っ直ぐ前進させて行なう
ボディの脱着は、エア式昇降装置のエアバッグを膨らませ、アウトリガーを展開し、シャシーを真っ直ぐ前進させて行なう

 今回パブコの中型スワップボディ車を導入したのが、大手総合物流企業センコーの茨城支店だ。大手住宅メーカーを主要取引先とする同支店では、中型スワップボディ車のシャシーを32台、ボディを100台常備。主力の住宅部材輸送全体の40%を同車両で行なっている。

 主な使い方は、住宅部材メーカーでつくられる鉄骨、壁材、屋根材、内装材などを建築現場まで届けるというもの。住宅部材メーカーの工場で積み込んで、車庫に戻ってボディを分離。これを運行計画に基づいて、配達担当のドライバーが現場に届けている。

 荷積み/荷降ろしは専門スタッフが行なっており、ドライバーは基本的に運転業務に専念可能。ドライバー1人で引き取り〜配達を行なう場合に比べ、荷役時間や待機時間が大幅に軽減し、ドライバーの負担軽減はもちろん、労務管理面でもメリットが生まれているという。

 ちなみに、同支店が中型トラックを主力とする理由は、現場に出入りしやすいから。建築現場は、大型トラックだと大きすぎて入れないし、小型トラックだと積載量不足となるため、中型トラックが最適なのだという。

 なお、同支店では現在技術的な問題で製作困難となっているフルトレーラ仕様の中型スワップボディ車に関しても、三菱ふそう、パブコと協議中。スワップボディ車そのもののさらなる活用も検討中とのことで、今後の展開に注目だ。

【画像ギャラリー】シャシーとボディを脱着可能!? 三菱ふそうファイターベースの中型スワップボディ車ってどんなクルマ?(16枚)画像ギャラリー

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