3K現場からの脱却を目指して
ところで整備工場の仕事の環境は、俗に3K現場などとも指摘されることもあるが、金沢支店ではこういった汚名を返上するため、どういった工夫をしているのだろうか?
「これは、お客様に質の高いサービスをご提供することと軌を一にしているのですが、まずは、作業効率を向上するため、作業レーンの前後通り抜けを可能にするなどの配慮をしました。また、前述したように入庫管理を円滑に行えるよう、工場の入庫・作業状況がひと目でわかる『デジタル管理ボード』をフロント・コントローラーのいる事務所、メカニックルーム、および全体打ち合わせを行なう工場入口通路に配置し、高効率な管理を目指しています。さらに労働環境の改善として男性メカニック用に浴室を、女性用にシャワールームを設置。整備フロアには女性用トイレも設けています。このほか、プッシュプル式および局所排気装置を用いた専用の塗装ブース、使用用途に応じた専用ジャッキの完備、廃油・廃液&ダストを一括して吸引するMVシステムの完備など、かなり3Kのイメージを払拭できたのではないかと思います」。
確かに工場内を見せてもらうと、作業するスペースが広く明るいことがとても印象的で、作業効率の良さそうな最新の整備機器も多数採用されていることがわかる。
三菱ふそうがスタートさせた「ミライ」プロジェクトは、全国のどの地域でも質の高いサービスが受けられることを謳っており、三菱ふそうがさらにアフターセールスに力を入れるとの決意表明でもある。この10年でトラックが大幅に進化したように、大型整備の現場も「待ちの整備」から「予防整備」「予兆整備」へと大幅に進化している。
ただ、その進化に追いついていないユーザー/ドライバーもまだまだ多い。昔ながらの整備ではなぜ駄目なのか、きちんと説明し納得してもらう必要がある。メーカーや販売会社の都合だけではなく、ユーザー/ドライバーにいかにメリットを供与できるか、大型整備の新しい展開の成否はそこにかかっていると思う。
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