■いまメガウェブはどうなっている?
クルマ好きとして気になるのはやはりメガウェブの「いま」であろう。観覧車に乗りながら解体が進むメガウェブ近辺を見ることができた。観覧車に乗らずとも跡地が見える部分はあるが、高いフェンスで囲まれているのでその展望は限られている。観覧車がなくなれば、お台場の景色を高い位置から眺めることは当面できなくなるだろう。
観覧車の中から撮った写真で確認しながら、「メガウェブのいま」を紹介しよう。
「写真1」はメガウェブ「トヨタシティショウケース」の1-2階部分で、赤で囲んだ部分が観覧車側からの2階出入り口だった場所だ。奥には2022年3月末に営業を終了したヴィーナスフォートの建物が写っている。
なお、後ろに控える明るい照明がついている部分は現在も東京テレポート駅と青海駅をつなぐ通路として機能している。メガウェブやヴィーナスフォートの営業終了後も、この道はりんかい線とゆりかもめの接続ルートであるため、夜間も人の往来がある。これ以外に接続するルートが存在しないため、しばらくはこの通路は残される可能性が高い。
「画像2」、観覧車が上がって、少し高い位置から撮るとこんな感じに見える。メガウェブの2階部分はすでに壊されている。明るい照明がついている円形のエリアではメガウェブ閉館1週間前となる2021年12月25-26日に日本スーパーカー協会による、【TOKYO SUPERCAR DAY 2021 Xmas】が開催され、合計50台の貴重なスーパーカーが展示されていた。
「画像3」は、別の日に撮影した写真で、メガウェブの試乗体験施設「ライドワン」の発着場があった場所。写真右奥の白いメッシュ状の建物がパレットタウン駐車場で、写真正面の奥に映っているツインタワーの建物は東京ベイコート倶楽部 ホテル&スパリゾートである。
「画像4」は「ライドワン」の試乗コースの一部。ライドワンは、トヨタ車のほとんどが乗れるとあって海外からの観光客がいつも列を作っていた。
■気になるパレットタウンのその後
記憶にある方もいらっしゃるかもしれないが、実はメガウェブも大観覧車も、1999年にオープンした時点では2009年までの10年間限定の施設としてスタートした。パレットタウン用地における借地権の契約期間が10年に設定されており、2009年で営業を終了し、2010年6月までに施設全体を撤去して東京都に土地を返還する契約だったのである。
1999年当時、「10年間の限定」とは聞いていたが、実際に施設を訪れてわずか10年で観覧車もメガウェブもなくなるのか…と驚いた記憶がある。結局、諸事情により閉鎖は延長され、メガウェブは2021年末、観覧車は2022年8月末まで営業が継続された。
気になるのは跡地が何になるのか、だが、2022年8月29日にベストカーWebにおいても報じているとおり、巨大なスポーツ施設の建設が予定されている。
同日、トヨタ自動車、トヨタ不動産、トヨタアルバルク東京の3社で合同記者会見を実施しており、メガウェブ跡地に総合体育館/アリーナを建設することが改めて発表されている。内容は2020年3月末にトヨタグループの不動産会社「東和不動産株式会社(本社名古屋市中村区)」から発表されたリリースとほぼ同じだ。
当時の発表と異なるのは、東和不動産の名称がトヨタ不動産に変更された(2022年4月)ことと、プロバスケットボールチーム「トヨタアルバルク東京」(前身はトヨタ自動車男子バスケットボール部で2016年からアルバルク東京)の名前が出ていることだ。メガウェブ跡地は、同チームの本拠地となることが予定されており、トヨタのモビリティ技術や次世代観戦技術などを活用し、また実証実験の場としての活用も予定されている。
これまでのメガウェブやクルマを楽しむための施設とは完全に異なる新しい施設となるのは残念ではあるが、トヨタ自動車が運営する施設であれば、将来的にクルマに関わる施設もできないかと期待している。
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