■リアルレースさながらの熱いバトルに会場が盛り上がる
ローリングスタートでスタートすると、オープニングから激しい攻防が続き、2周目には早くもスリーワイドで第1コーナーへと飛び込むシーンが見られた決勝レース。ゲスト解説の谷口信輝も「スタートシーンが見れないまま、いきなり暑苦しい展開で追いついていないんですけど」と苦笑。
正面のスクリーンに大きく映し出された夕暮れの富士スピードウェイは、通常のカメラアングルに近い部分も多いが、1コーナーでマシンが富士山を背にする姿や、至近距離でマシンが通過していく迫力のある映像となるのは、バーチャルならでは。
レースは、ストレートスピードを誇る911 RSRを操る「Sengoku Gaming」が首位を独走し優勝。昨年の王者でポイントランキングだった、「EVANGELON e-RACING with 広島マツダ」が、ピットイン中のアクシデントで順位を落としたため、逆転でのシリーズチャンピオンも手にした。
2位には「TC CORSE Esports MAZDA」、3位には「D’station Racing」と2台のMAZDA RX-VISION GT3 CONCEPTが続いた。
実は昨年もJEGTの会場を取材したが、空席も目立った座席のほとんどが今年は人で埋まり、2ワイドや鋭いオーバーテイクがあるとどよめきが起こった。ライブ配信も、ドライバー交代シーンを映し出したりと改善されているように感じた。
また、時間のかかるレース後の審議の時間を活用して、エキシビジョンマッチが行われるなど、エンターテイメント性も出てきている。それでも審議中ずっと同じCMが流れている待ち時間がまだ長いようにも感じるが……
リアルレースの場合、フルコースイエローやセーフティカー、タイヤトラブルやマシントラブルなど不測の事態がドラマを生むことが少なくない。
バーチャルの世界ではそれらが無い一方で、今回のレースのように、コーナリング、ストレートでのスリップストリームを利用した勝負が楽しめ、クルマを知らない観客視点でも、純粋に楽しめるレースとなったのではないだろうか。
そして何より、最初は家庭用ゲーム機を使い、誰でもスタートすることができる点も大きいだろう。年々面白くなるJEGT。次シーズンはどんなレースになるのかとても楽しみだ。
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