AZ-1とキャラを合わせても5000台弱の希少車
AZ-1は1994年10月に生産終了し総販売台数は4409台。そしてキャラは1995年12月まで生産され、531台が販売された。生産終了から約25年が経過した現在、AZ-1そしてキャラの中古車はどれくらい残っているのだろうか。
現在、AZ-1の中古車の流通台数は約12台で、3カ月前が約13台だったので、ほぼ横這いで推移している。流通している中古車の平均走行距離は3カ月前が約7.6万kmで、一時は10万km近くまで行ったが現在は約8.4万kmまで延びている。
そしてAZ-1の平均価格は3カ月前が約180万円で、今月は約173万円と値落ち傾向となっている。ちなみにAZ-1のデビュー時の新車価格は149万8000円ということで、新車価格を上回っている。
いっぽうのキャラはもはや絶滅寸前で、流通台数は3カ月前の4台から現在は2台へと減少。平均走行距離はAZ-1より短く、現在は約6.3万km。
そして平均価格の推移は3カ月前が約234万円で。今月は約150万円と大幅ダウン。しかしこれは価格の高い中古車が市場から消えたことによる影響で。現在の水準が適正価格とも言える。
数が少ないから相場が荒れる
3カ月スパンでは値落ちしていたAZ-1そしてキャラだが、平均価格の推移を1年というスパンで見てみると、約1年前のAZ-1の中古車の平均価格は約155万円で、そこから徐々に値上がりして、2020年2月はピークの約184万円を記録。
その後は値落ちして約173万円となっている。それでも1年前から比べると18万円も値上がりしているのだ。
いっぽうのキャラは中古車の流通台数が少ないこともあり、荒れ気味。1年前の平均価格は約200万円で、その後2020年2月のピーク時は約236万円まで上昇。その後は高価格車が市場から姿を消し約150万円まで下がった。
一見、値落ちはしているものの、高価格の中古車が流通すると、一気に跳ね上がる可能性も含んでおり、ブレ幅が大きいのだ。
AZ-1の中古車の価格帯は約138万~約255万円と非常に幅が広く、約25年前の軽自動車としては超プレミアム価格と言える。
しかし、これら販売されている中古車の多くはエンジンをオーバーホールされているなどプチレストア車なのだ。
先ほど紹介したビート、カプチーノも同様で、まず、カプチーノがレストア済中古車を販売し始めると、中古車相場が上昇した。
その動きがビートに移行し、現在はAZ-1となっているのだ。
しかし、3車種の中で圧倒的に販売台数の少ないAZ-1はカプチーノやビート以上にプレミアム価格となっているのだ。
ジャパニーズスモールスーパーカーと称したいAZ-1。
山椒は小粒でぴりりと辛いという風に、コンディションだけでなく、そのハードかつタフな走行性能も乗り手を選ぶため、軽い気持ちで手に入れることをオススメできないクルマだ。
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