割安感高い旧型フィットは特に2017改良型以降がお得
ヴィッツとほぼ同時期にフルモデルチェンジを行ったのが、国産コンパクトカーの人気モデルであるホンダ フィットだ。
2013年登場の3代目フィットは、搭載する1.5L、1.3Lガソリンエンジンを一新し、すべてDOHC化。またハイブリッドシステムも1.5L+1モーター&7速DCT(i-DCD)に一新され優れた燃費性能を実現した。
現在、旧型フィットの中古車の流通台数はヴィッツを上回る約5840台と非常に豊富。しかも3カ月前が約5600台だったので、増加傾向となっているのだ。
また、平均価格の推移を見てみると、3カ月前の時点が約102万円で、しばらく横這いの状況が続き10月に入ると値落ちが進み、現在は約98万円まで値落ちが進んでいる。
旧型フィットも平均価格の推移を1年スパンで見てみると、2020年2月にフルモデルチェンジを行った直後は約120万円まで値上がりしたが、その後は順調に値落ちし約8カ月で20万円というこの価格帯としては大きな値落ちを記録している。
その順調な値落ちを示している旧型フィットの中で特に値落ちが目立つのが、2017年6月に行ったマイナーチェンジ後のモデルだ。
このマイナーチェンジでは内外装の変更に加えて、ホンダ独自の運転支援システムである「ホンダセンシング」を搭載し、安全性を向上させているのが特徴だ。
このホンダセンシングを搭載した中古車の値落ちが目立っているので、ビギナーや高齢ドライバーにオススメのクルマと言える。
新型登場でもハリアーの中古車は値落ちせず
続いては2020年9月の新車販売台数で、5位にランクインした国産プレミアムSUVのトヨタ ハリアー。新車のハリアーはグレードや装備によっては納期が2021年春となるほどの人気を誇っているが、中古車でもその人気は健在。
2013年11月~2020年5月まで販売されていた旧型ハリアーの中古車の流通台数は現在約3050台。3カ月前の時点では、約2190台だったので、右肩上がりで増加中だ。
中古車の平均走行距離も約3.2万kmだった3カ月前から現在は約3.5万kmまで延びているにもかかわらず、平均価格は約261万円だった3カ月前から現在は約266万円へと値上がり傾向を示している。
ハリアーは2020年6月にフルモデルチェンジを行ったが、旧型ハリアーの平均価格の推移を1年スパンで見てみると、2019年12月に最高値の約274.5万円を記録。
その後は値落ち傾向が続き2020年6月、まさにフルモデルチェンジを行ったタイミングに当面の最安値となる約257万円を記録した。
しかし、その後は値上がり傾向となり、わずか3カ月で平均価格が9万円も値上がりし、現在も値上がり傾向となっている。フルモデルチェンジしてもハリアーの中古車の人気に陰りはない。
レヴォーグは廃止された2Lターボ車が人気で値上がり傾向
そして、最後は2020年10月に初のフルモデルチェンジを行ったばかりのスバル レヴォーグだ。数少ない国産ステーションワゴンとして指示されているレヴォーグの中古車相場はフルモデルチェンジによってどのような動きを示したであろうか。
2014年に登場した初代レヴォーグの中古車の流通台数はステーションワゴン人気を反映して、約790台と少なめだ。しかし、3カ月前は約650台だったので、フルモデルチェンジの影響で流通台数は増加している。
いっぽう中古車の平均走行距離は約3.7万kmだった3カ月前から現在は約4万kmまで増加しているものの、平均価格は約186万円から約196万円へと値上がり傾向となっているのだ。
レヴォーグの平均価格の推移も1年スパンという長い期間で見てみると意外なことがわかった。2019年12月に約206万円という最高値を記録した後は、2020年8月に約181万円という最安値を付けるまで順調に値落ちしていた。
しかし、新型レヴォーグのティザー広告が始まったタイミングに合わせて値上がりに転じ、わずか2カ月で25万円という値上がり幅を記録したのだ。
旧型レヴォーグの値上がりの要因の一つは最高出力300psというハイパワーを発生する2Lターボ車の中古車相場が高騰していること。
新型レヴォーグは1.8L水平対向ターボエンジンを搭載しているが、最高出力は177ps、最大トルク300NmとFA20型2Lターボエンジンと比べると見劣りする。
ハイパワーワゴンを求める人には新型レヴォーグのパワーでは満足させられていないということが中古車相場の値上がりにつながっていると考えられる。
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