VWルポGTI:40万~120万円
高騰してもおかしくないのに、なぜかさほど高騰しないまま数年にわたって推移しているのが「VWルポGTI」。
ルポといえば、Aセグメント(ポロよりさらに小さい、ルノー トゥインゴぐらいの車格)の地味な小型ハッチバックだったわけだが、そこに最高出力125psの1.6L、直4DOHCエンジンと6速MTをぶち込んだのが、2003年5月発売のルポGTIだ。
ルポGTIはエンジンの高出力化だけでなくボディの軽量化も施されており、フロントエンジンフードとドア、フェンダー部分にアルミ素材を採用。ベースモデル比、ドア30%、エンジンフード40%の軽量化が図られている。
その走りは「痛快!」「軽快!」そのもの。いわゆるホットハッチを好む人であれば必ずやハマるタイプのクルマだ。
で、そういった軽快古典系ホットハッチはもう二度と新車としては出てこないはずであるため、そもそも希少なルポGTIの相場はもっと高騰してもおかしくないと思われる。
だが現在は、80万~120万円あたりのゾーンでかなり好条件な1台が探せてしまうのである。ちなみにGTIじゃないルポは10万円ほどからある。
まあこの値段も「15年以上前の小さな中古車」としては十分高いわけだが、そのクオリティから考えれば断然納得の範囲であり、そこそこ希少性が高いクルマゆえに「プチ高騰」あるいは「高騰」の可能性は高いといえるだろう。
先代C63AMG:190万~300万円
現在はメルセデスAMGもご多分に漏れずダウンサイジングターボにて強力なパワーとトルクを発生させているが、先代のC63AMGは6.2Lの自然吸気V8 DOHCで、しかもそれは、AMGに引き抜かれたDr.フリードリッヒ・アイヒラーが中心となって開発した、ほとんどレーシングスペックともいえる珠玉のM156ユニットである。
莫大な自動車税という負のオマケは付いてくるが、そこさえ気にしないのであれば(あるいは見てみぬふりができるのであれば)、これほど素晴らしいマシンはそうあるものではない。
猫も杓子も、そしてAMGもダウンサイジングターボとなった今、6.2LのM156ユニットを積む先代C63AMGの中古車相場は1000万円ぐらいになっているのかと思いきや、実際は「190万円ぐらいから」である。
まあ100万円台のC63はさすがにちょっとアレだったとしても、低走行禁煙車も300万円ぐらいから探せてしまうのが、現在の先代C63AMGの相場だ。
できることならこれのエディション507(最高出力507psの限定車)を買い、キレイな状態で数年維持すれば……、ダウンサイジングターボやEVでは飽き足らなくなったアラブの石油王とかが、1億円ぐらいで買いたいと申し出てくるかもしれない……というのはもちろん嘘だが、まずまずのリセール額となることはほぼ間違いないだろう。
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